共同通信「世界年鑑」が78年の歴史に幕 2026年版を最後に休刊へ
株式会社共同通信社(KK共同)は3月31日、国際社会の最新情勢を伝えるため1949年以来毎年発行してきた「世界年鑑」を、同日発売された2026年版を最後に休刊すると正式に発表しました。これにより、約78年にわたる長い歴史に一旦幕が下ろされることになります。
デジタル時代の到来が休刊の背景に
休刊の主な理由として、インターネット上のデータベースや無料オンライン百科事典の普及が挙げられています。近年は部数が低迷しており、時代の変化に対応した決断となりました。世界年鑑は共同通信社の海外取材ネットワークを生かして編集・制作され、約200の国・地域を網羅する国際問題研究・分析向けの参照資料として広く活用されてきました。
内容と最終版の詳細
世界年鑑には各国元首や閣僚一覧、略史などの基礎データに加え、政治、経済、対日関係の最新状況が盛り込まれていました。時代に合わせて内容を見直し、電子書籍化にも取り組んできましたが、デジタルメディアの台頭により印刷物としての需要が減少していました。
最終版となる2026年版はB5判で600ページ、価格は7700円です。この版をもって、長年にわたり国際情勢の重要な情報源として機能してきた出版物の販売が終了します。
デジタル時代に向けた新たな取り組み
KK共同の親会社でニュース配信を手がける一般社団法人共同通信社は、今後デジタル時代に即した国際報道の新たなコンテンツ作りに力を入れる方針です。印刷物としての年鑑は休刊となりますが、デジタルプラットフォームを通じた国際情報の発信には継続して注力していく見込みです。
世界年鑑の休刊は、メディア環境の大きな転換点を示す象徴的な出来事と言えるでしょう。約78年間にわたり蓄積されてきた編集ノウハウと国際ネットワークを、新たな形でどのように活用していくかが今後の焦点となります。



