平口法相は5日の閣議後記者会見で、検察庁の全職員を対象にしたハラスメント調査を今年度中に実施する方針を明らかにした。これは、大阪地検の元検事正・北川健太郎被告(66)が女性検事への準強制性交罪に問われている事件を受け、職場環境の改善に向けた取り組みの一環として行われるものだ。
調査の背景と目的
被害を訴えている女性検事は今年3月、第三者委員会を設置してハラスメント被害の実態調査を行うよう求める要望書を平口法相と畝本直美検事総長に提出していた。彼女は3月末までに要望が受け入れられなければ辞職するとし、4月30日に同地検に辞表を提出した経緯がある。
最高検の指示と調査の詳細
平口法相は会見で、最高検が昨年、ハラスメント防止の徹底を求める指示を次長検事名で出したことを明かした。さらに、ハラスメント調査については「客観的な視点を加味する方策がないかも含めて検討していると報告を受けている」と述べ、調査の公正性を確保するための方策も検討中であることを示唆した。
第三者委員会設置への慎重姿勢
一方、女性検事が求める第三者委員会の設置については、平口法相は「関連する刑事事件が公判中で、司法権の独立の観点から問題が生じうることなどから極めて慎重に判断する必要がある」と述べ、現時点では設置に慎重な姿勢を示した。
女性検事の反応
女性検事は5日、「第三者委による公正中立な調査や検証を求める」とのコメントを発表し、引き続き第三者委員会の設置を求めている。
事件の概要
北川被告は検事正だった2018年、大阪市内の官舎で部下だった女性検事に性的暴行を加えたとして起訴され、現在も大阪地裁で公判が続いている。この事件は検察内部のハラスメント問題を浮き彫りにし、職場環境の改善を求める声が高まっている。
今回の全職員対象のハラスメント調査は、こうした背景を受けて実施されるものであり、検察全体の意識改革と再発防止が期待されている。



