高校生バンド「フランスの真実?」が全国切符をつかむ軌跡~軽音楽SUMMITへの挑戦
高校生バンド「フランスの真実?」が全国切符をつかむ軌跡

高校軽音楽部の頂点を目指す「軽音楽SUMMIT」とは

全国の高校軽音楽部が腕を競う「全国高等学校軽音楽発表会~軽音楽SUMMIT~」が、3月21日と22日に愛知県で開催される。この大会は、日本最大規模の高校軽音楽部の祭典として知られ、全国各地の予選を勝ち抜いた36都道府県から総勢54のバンドが参加する。特徴は、映像審査ではなく実際のライブ形式で評価される点にあり、各バンドはステージ上で2曲を演奏し、ライブパフォーマンスの質も審査される。

バンド「フランスの真実?」の始まりと苦悩

愛知県代表の一つ、名古屋市立名東高校軽音楽部のバンド「フランスの真実?」は、2年前に結成された。新入生だった真琴は、先輩の新歓ライブに感動し、最高の仲間と青春を過ごすために軽音楽部に入部した。しかし、顧問の本夛剛人先生の指示で組まれたバンドの空気は冷え切っていた。リードギターの陽都とリズムギターの咲玖は無口で、コミュニケーションがほとんど取れず、初心者ばかりのメンバーは不安でいっぱいだった。

真琴はベースを担当することになり、いつの間にかボーカルも任されることになった。中学時代は合唱部だったが、ロックの歌い方は全く異なり、練習では気まずい沈黙が続いた。同じ時期に結成された同級生のバンド「偶然のうたげ」が最初から高い実力を見せつけ、焦りと劣等感が募るばかりだった。

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成長の転機とオリジナル曲への挑戦

転機は1年生の夏の合宿で訪れた。2泊3日でオリジナル曲を仕上げるハードなスケジュールの中、真琴が作ったデモを基に、メンバーが協力して曲を作り上げた。この過程で、バンド活動の楽しさを初めて実感し、チームワークが芽生え始めた。文化祭やライブハウスでのステージを経験し、自信をつけていった。

しかし、1年前の3月、打ちのめされる出来事が起きた。「偶然のうたげ」が愛知県の大会でグランプリを獲得した一方、「フランスの真実?」は予選落ちした。悔しさに涙する真琴に、無口だった咲玖が「俺たちも勝てる曲、作ろう」と声をかけ、陽都と美侑も同意した。これが、バンドの結束を強める契機となった。

「藍の、証明」で全国への切符をつかむ

メンバーはそれぞれ渾身の一曲を持ち寄り、真琴が作った「藍の、証明」がバンドの代表曲に選ばれた。この曲は悔しさを歌詞にぶつけた疾走感あるメロディーで、初めて手応えを感じられる作品となった。昨年11月の滋賀県のコンテストでは全国4位に入賞し、12月の軽音楽SUMMIT県予選では愛知県内80バンドの中から優勝を果たし、全国大会への切符を手にした。

全国大会では、陽都が作った新曲「世命、いちにち」で勝負する。結成当初の冷めた空気は消え、音が重なる一体感はどんなバンドにも負けない自信へと変わった。最高の仲間と最高の舞台に立つことを誓い、挑戦を続けている。

軽音楽SUMMITの意義と未来

軽音楽SUMMITの大会実行委員長を務める本夛剛人先生は、大会の特徴について語る。「ライブ形式にこだわり、2曲の演奏を通じてライブパフォーマンスを評価します。軽音楽部はオリジナル曲を作る創造力を発揮できる場であり、チームワークやエンターテインメント性を学ぶ機会でもあります」と述べ、高校生の成長を後押しする。

今年の大会は名古屋市のライブハウス「Lives NAGOYA」で開催され、無料で観覧可能。グランプリなどの結果は後日発表される。主催は全国高等学校軽音楽発表会実行委員会で、特別協力にヤマハミュージックジャパンが名を連ねる。

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