宮崎県都城市の養豚場で豚熱感染が46年ぶりに確認、緊急防疫対策を強化
宮崎県都城市の養豚場で飼育されていた豚が、家畜伝染病であるCSF(豚熱、豚コレラ)に感染したことが確認され、関係者に緊張が広がっています。県内の養豚場での感染確認は、1980年以来46年ぶりという深刻な事態です。県はこの養豚場の全5500頭の殺処分を進めており、4月11日午後3時時点で3200頭を終えました。また、養豚場近くに消毒ポイントを設置し、畜産業者に対して防護柵の点検や消毒強化などを呼びかけています。
緊急防疫対策会議で感染拡大防止策を協議
宮崎県は4月10日、畜産関係団体や自治体の担当者を対象に緊急防疫対策会議を開催しました。会議では、以下のような感染拡大を防ぐ対策が確認されました。
- 衛生管理区域や豚舎への出入り時の洗浄・消毒の徹底
- 人・物の出入りの記録管理
- 防護柵の設置などによる野生動物侵入防止の徹底
県畜産局の中村智洋局長は、「畜産業と地域社会を守るため、関係者が一丸となって防疫対策に取り組んでいきたい」と述べました。また、みやざき養豚生産者協議会の長友浩人会長は、「今回の発生農場がスムーズに再生できるよう、国などの協力を得たい。生産者も農場を自分たちで守るということを徹底していく」と話し、業界全体の結束を強調しました。
ワクチン接種と野生イノシシ感染への対応
宮崎県は、2023年8月に佐賀県の養豚場でCSFが確認されたことを受け、県内の養豚場の全ての豚にワクチン接種を実施してきました。その後も、新たに生まれた子豚に対して接種を継続しています。しかし、今回の感染は、こうした予防策にもかかわらず発生したものです。
さらに、県内では昨年4月以降、都城市や小林市など5市町で野生のイノシシのCSF感染が確認されています。県は感染拡大防止のため、ワクチンを混ぜた餌を山中にまく対策を講じてきましたが、今回の養豚場感染は、野生動物からのウイルス侵入が懸念される状況を浮き彫りにしました。
現在、県は消毒ポイントでの車両消毒を強化し、畜産業者に対しては防護柵の点検や衛生管理の徹底を呼びかけています。この事態は、地域の畜産業に大きな打撃を与える可能性があり、今後の防疫対策の進捗が注目されています。



