盛岡の居酒屋「大槌酒場」、三陸の海産物と唐揚げで地域の絆を紡ぐ
盛岡「大槌酒場」、三陸の味と震災の記憶を伝える

盛岡の隠れた名店「大槌酒場」、三陸の味と人情に酔う

岩手県盛岡市の中心部に、三陸の海の恵みと温かい人情が息づく居酒屋「大槌酒場」があります。店内には三陸鉄道の駅名が壁に描かれ、旬の刺し身や日本酒が並び、訪れる人々を魅了しています。店主の田中誠さん(50)と妻の由美さん(44)が切り盛りするこの店は、単なる飲食店ではなく、地域の絆と記憶を紡ぐ場所として親しまれています。

唐揚げとあぶりしめさばが人気の秘密

メニューの中で特に人気を集めているのが「鶏の唐揚げ」と「あぶりしめさば」です。鶏の唐揚げは、しょうゆベースのタレに半日以上漬け込んだ鶏もも肉を使用し、3種類の揚げ粉をブレンドして甘みを加えた衣が特徴です。外はサクサク、中はジューシーな食感が評判で、ご飯のお供や酒の肴として最適です。田中さんは、海鮮料理を抑えて唐揚げが人気になったことに苦笑いしながらも、住宅地の立地で家族連れにも気軽に楽しんでもらえることを喜んでいます。

一方、あぶりしめさばは、青森県八戸市産の脂ののったサバを下処理し、酢でしめた一品です。その味わいは、日本酒が何合でも進んでしまうほどで、旬の食材を活かした逸品として知られています。田中さんは、知り合いの漁師や卸業者から連絡があればすぐに買い付け、新鮮な魚をその日に提供することを心がけています。時には原価を考えずサービスすることもあり、「三陸のものが良いとわかってもらえば、漁場も盛り上がる」と語ります。

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震災を乗り越え、地域の絆を大切に

田中さんは、地元の大槌町で家族と飲食店を営んでいましたが、東日本大震災で被災しました。2012年に盛岡市で兄と居酒屋を開き、2018年に独立して現在の店を構えました。店名に「大槌」と入れたのは、震災後の支援への感謝と恩返しの気持ちからです。田中さんは、「ここで大槌や三陸に関係ある人が集って語り継ぐ場所になればいい」と願い、客から震災の経験を聞かれたら積極的に話しています。過去には、盛岡市内で働いていた際にボランティアで自宅を手伝ってくれた人と偶然再会し、感謝を伝えたこともあるそうです。

「残された者は、生きなきゃいけない」という言葉を胸に、田中さんは食事と酒を通じて人々のつながりを大切にしています。大槌酒場は、美味しい料理と共に、震災の記憶と地域の絆を未来へ伝える役割を果たしているのです。

店舗情報とおすすめメニュー

大槌酒場では、刺し身の盛り合わせが1人前1,650円(税込み)から楽しめます。旬のおすすめメニューには、三陸産の「早採りわかめ」や「たらきく白子」、「活〆平目」などがあります。日本酒は県内の酒蔵を中心に、全国から10銘柄以上を常備し、左党も喜ぶ珍しい銘柄も取り揃えています。

住所:盛岡市本宮3の24の3の1階
営業時間:午後5時半~午後11時
定休日:日曜定休、ほかに不定休あり
問い合わせ:019・601・3565

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