広島県神石高原町観光協会で前専務理事が運営費875万円を着服、懲戒解雇処分に
広島県神石高原町観光協会は、2026年3月6日、専務理事を務めていた50代男性が運営費約875万円を着服していたことが判明し、懲戒解雇処分にしたと発表しました。処分は3月4日付で行われ、協会は今月末までに全額弁済がない場合、刑事告訴を検討する方針を示しています。
会計責任者が4回にわたり口座から資金を引き出し
協会によると、男性は会計責任者として預金の管理などを担当していました。2026年2月13日から16日にかけて、4回にわたって協会の口座から計約875万円を引き出し、自身の口座などに送金したとされています。この行為は、協会の内部監査で発覚したものではなく、男性自身が不正を告白したことで明らかになりました。
SNSで知り合った人物からの「取引」に資金不足で手を付ける
男性は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知り合った人物から、広告を見ると報酬がもらえるという「取引」を紹介されていました。この人物から報酬を出金する名目で現金の振り込みを求められていたものの、資金が足りず、協会の預金に手を付けてしまったと説明しています。2月17日、男性は自ら「資金が足りず、協会の預金に手を付けてしまった」と不正を告白し、協会は直ちに調査を開始しました。
補助金が含まれる可能性高く、町長が謝罪と再発防止を約束
協会の2026年度の運営費は約3200万円で、うち約2600万円は神石高原町からの補助金で賄われていました。着服された875万円には、この補助金が含まれている可能性が高いと見られています。入江嘉則町長は記者会見で、「大変遺憾であり、町民に申し訳ない気持ちでいっぱいです。町幹部には、他の補助金交付団体を含めてチェック体制の強化を指示しており、再発防止に全力で努めます」と謝罪しました。
この事件は、地方自治体や観光協会における資金管理の脆弱性を浮き彫りにしています。協会は、今後の運営に支障が出ないよう、弁済と内部統制の見直しを急いでいます。また、町は類似団体への監査を強化し、公的資金の適正な使用を確保する方針です。
