尾瀬国立公園の入域協力金、500円目安で実証実験へ 群馬県が8~9月に実施
尾瀬入域料500円目安 群馬県が8~9月に実証実験

尾瀬国立公園の入域協力金、500円目安で実証実験を実施へ

群馬県は4日、尾瀬国立公園への入域協力金の導入に向けた実証実験について、1人500円を目安として今年8月から9月にかけて実施する方針を明らかにしました。支払いは任意とし、集められた資金は木道の修繕費用など尾瀬の保全活動に充てられます。

4県にまたがる尾瀬で群馬県域から実験開始

群馬、福島、新潟、栃木の4県にまたがる尾瀬国立公園において、まずは群馬県域を対象とした実証実験を実施します。2027年度にも同様の実験を行った後、他県を含めた全域での本格導入を提案することを目指しています。

さいたま市で開催された尾瀬国立公園協議会でこの方針が報告され、環境省や関係自治体の代表者が出席しました。群馬県環境森林部の永井浩二部長は「利用者負担による財源で、尾瀬の魅力向上や入山者増加につながる好循環を目指したい」と強調しました。

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実証実験の具体的な実施方法

実証実験は県内の2か所で実施され、現金またはキャッシュレス決済で協力金を受け取ります。具体的な実施期間は以下の通りです:

  • 8月10日~19日:有人での収受
  • 9月11日~20日:無人での収受

この2つの方法で協力率の違いを検証し、過去のデータから約329万円の収受を見込んでいます。新年度一般会計当初予算案には実証実験の経費として800万円が計上されています。

500円目安の根拠と背景

500円という目安金額は、昨年度に尾瀬を訪れた人を対象に行ったアンケート結果に基づいています。回答者549人のうち、500円の場合は96.9%が支払いの意思を示しました。また、内閣府が2024年に国立公園について行った世論調査では、500円超の支払い意向が47.0%だったことも考慮されています。

入域協力金の導入は、2024年12月に山本知事が意向を表明していました。背景には尾瀬の保全に向けた財源不足があります。県の試算によれば、木道などの歩道整備に必要な財源は、歩道を削減しても毎年1億円超が必要になるという深刻な状況です。

今後の展開と保全活動への活用

県は今後、関係団体による実証実験のための協議会を設置し、検証や改善に向けた意見交換を行います。協力金の使途については、アンケート結果を踏まえ、以下の項目を基本とします:

  1. 木道・登山道の維持管理費
  2. ニホンジカ対策を含む景観保全活動
  3. その他の環境保全事業

2027年度には実証実験の期間を拡大し、トイレ利用者が支払っている既存の協力金への影響も検証しながら、尾瀬全域での導入を目指す考えです。

尾瀬の入山者数の推移

環境省のデータによると、尾瀬の入山者数は1990年代には年間60万人を超えていました。集計方法の違いはあるものの、コロナ禍の2020年には10万6922人まで減少しましたが、その後は回復傾向にあります。このような利用者動向を踏まえつつ、持続可能な保全体制の構築が急務となっています。

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