大熊町にラウンドアバウト2カ所が完成、復興の新シンボルとして運用開始
大熊町にラウンドアバウト2カ所完成、復興の新シンボルに (30.03.2026)

大熊町にラウンドアバウト2カ所が完成、復興の新シンボルとして運用開始

福島県大熊町は、町内2カ所に整備した信号機のない環状交差点「ラウンドアバウト」の運用を開始した。このうち、休校中の双葉翔陽高校の南西側に位置する下野上地区の五差路では、3月30日に中央部にデザインされたタイルの除幕式が行われ、復興が進む町の新たなシンボルとして交通の円滑化が期待されている。

県内初の自治体2カ所設置、交通安全効果に期待

県警によると、ラウンドアバウトの開通は新地町やいわき市に次いで県内4カ所目となり、一つの自治体に2カ所あるのは県内初の事例だ。この交差点方式は信号待ちがなく、車両が環状の道を走行する際に自然と減速するため、重大な交通事故を防ぐ効果が高いとされている。

設置場所は、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う特定復興再生拠点区域(復興拠点)整備の一環として、2021年12月に工事が始まり、県道と町道の交差点に造られた。県道はJR大野駅西側と町役場がある大川原地区を結んでおり、交通量の増加が見込まれるエリアだ。

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地元の要望に応え、復興の象徴として整備

下野上地区の五差路は、東日本大震災前から信号待ちの時間が長く、地元住民が改良を強く求めてきた。これを受け、県や県警などの協力のもと、ラウンドアバウトが導入された。昨年10月には、県立大野病院跡地の南西側にある交差点が先行開通しており、町全体の交通インフラ改善が進んでいる。

中央部の「中央島」と呼ばれる円形部分には、タイルでアートが描かれた。町職員の菊地千尋さんがデザインを担当し、町のマスコットキャラクターや、町を代表する果物であるナシ、キウイ、イチゴを表現している。先行開通した交差点には、福島県の復興シンボルキャラクター「キビタン」も描かれており、復興への思いが込められている。

除幕式で関係者が安全な交通環境への願いを表明

除幕式では、吉田淳町長が「安全で快適な交通環境を提供し、住民の生活が豊かになることを願う」と述べ、復興への決意を新たにした。また、吉田浩道双葉署長や山下昌宏都市再生機構(UR)東北震災復興支援本部長らもあいさつし、出席者一同でタイルの除幕を行った。

このラウンドアバウトの整備は、大熊町の復興プロセスの重要な一歩として位置づけられており、今後も持続可能なまちづくりが進められる見込みだ。町民からは、交通渋滞の解消や事故防止への期待の声が寄せられている。

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