太平洋を望む絶景カフェで味わう極上の一杯
太平洋岸を走る国道42号沿い、和歌山県印南町に位置するコーヒー専門店「CoroCoro珈琲」。窓際のカウンターに座れば、雄大な海原が一望できる。店内にはどの席にも「ブラックで、どうぞ」との案内書きが掲げられており、コーヒー本来の味や香りを楽しんでもらうため、ミルクと砂糖は置いていない。マスターの中村高浩さん(54)と妻の日春さん(50)がほほ笑みながら語る。
丁寧な抽出で広がる爽やかな香りと深いコク
特選ブレンド(税込み1200円)を注文すると、高浩さんが豆をひき、真剣な表情でドリップを始める。ほどなくして日春さんがポットを運んでくれ、カップに注がれたコーヒーを口に含むと、爽やかな香りが鼻に抜け、ナッツのようなコクのある甘みが広がる。雑味がなく、「ブラックが苦手な人でも飲みやすいと好評です」と日春さんが胸を張る。
豆はブラジルやマンデリンのほか、国際的な品評会「カップ・オブ・エクセレンス」で入賞した希少種など、こだわりの13種類(同1000~2200円)をそろえる。全て最高品質の「スペシャルティコーヒー」を使用し、種類ごとに最適な火加減や時間を研究して焙煎しているため、不快な苦みや酸味が少ないのが特徴だ。
手作りスイーツと夫婦の物語
日春さんの手作りスイーツも充実しており、「とろけるチーズケーキ」(同850円)はふわふわ食感とバニラ風味の優しい味わい。店で抽出したエスプレッソを使ったティラミス(同750円)も人気を博している。
夫婦は大阪出身で、日春さんは元々コーヒーの苦みが苦手だったという。そんな妻でも「おいしく飲める一杯をいれよう」と、高浩さんが会社勤めの合間に独学で勉強を始めた。2010年からは日春さんと共に神戸のコーヒー製造販売会社が開く講座に通い、焙煎の違いで味が変わる奥深さに魅了された。自宅で焙煎した豆を販売するようになったが、「静かな場所でもっと焙煎に専念したい」と、美しい海の眺めが気に入った印南町で2015年にこの店を開いた。
絶景とリラックスタイムを提供する思いやり
「絶景を見て、極上のリラックスタイムを楽しんでもらいたい」との思いから、カップ2杯分の量を提供している。漆黒の一杯には深い思いやりが込められており、飲み干すとすっきりとした余韻が残る。営業は正午~午後6時(土日・祝日は午前9時から)、月・火曜定休。問い合わせは0738・20・1040まで。



