700年以上の伝統「大室山」山焼き、わずか20分で山全体が真っ黒に
大室山山焼き、20分で山全体が真っ黒に 700年以上の伝統

700年以上続く伝統行事、大室山の山焼きが実施

静岡県伊東市にある国の天然記念物「大室山」(標高580メートル)で、2026年2月15日、春の訪れを告げる伝統行事「山焼き」が行われました。この行事は700年以上の歴史を持ち、かつては茅の生育を促す目的で実施されていましたが、現在では山の景観維持のために継承されています。

わずか20分で山全体が真っ黒に

麓で点火されると、真っ赤な炎が急速に広がり、約20分間で山全体が真っ黒に染まりました。その光景は壮観で、参加者や観光客からは驚きの声が上がりました。茨城県常総市から訪れた農家の男性(32歳)は、「実際に点火したら勢いがすごかった」と興奮気味に語り、伝統行事の迫力を実感した様子でした。

安全対策と多様なイベント

同市では、大規模な山林火災を受けて新設された「林野火災注意報」が今月1日から7日まで発令されていました。この日も、他の山林への延焼を防ぐため、消防署員らが厳重に警戒にあたり、安全を確保しながら行事が進められました。

また、噴火口跡を焼く「お鉢焼き」や、観光客もたいまつを持って参加できる「全山焼き」も実施され、地域の伝統文化を多くの人々が体験できる機会となりました。これらのイベントは、大室山の歴史的な価値を再認識させるものとして、地元住民や訪れる人々に深い印象を残しました。

大室山の山焼きは、単なる行事ではなく、自然と人間の共生を象徴する重要な文化遺産です。今後もこの伝統が守られ、春の訪れを告げる美しい光景が続くことが期待されます。