茨城県が2025年国勢調査の速報値を発表し、つくば市の人口が初めて水戸市を上回り、県内トップとなったことが明らかになった。つくば市の人口は26万8991人で、水戸市より3218人多い。この背景には、つくばエクスプレス(TX)沿線を中心とした人口増加がある。
調査結果の概要
国勢調査は総務省が5年に一度実施するもので、2025年10月1日時点の県内人口は279万1207人。前回(2020年)から2.6%減少し、減少幅は0.9ポイント拡大した。
市町村別の動向
- つくば市:26万8991人(前回比11.3%増)で1位
- 水戸市:26万5773人(同1.8%減)
- 日立市:15万8763人(同9.0%減)
1980年以降、水戸市が県内最多を維持してきたが、今回つくば市が初めて首位に立った。
人口増加の要因
国立社会保障・人口問題研究所は、つくば市の人口増加について「当研究所の将来推計を上回る、過去に例を見ない大きな増加」と評価。主な要因として「TX沿線開発による大規模な住宅供給」を挙げ、都心の住宅価格高騰を背景に首都圏への通勤・通学圏としてファミリー層の転入が進み、出生数増加にも寄与したと分析している。
一方で、「TX沿線の開発が一巡すれば人口増のペースは鈍化する可能性があり、人口増加が永続するとは考えにくい」と指摘。水戸市については「自然減が拡大し、社会増だけでは補いきれなくなっている」と分析した。
首長の反応
水戸市の高橋靖市長は「つくば市が人口を抜くのは時間の問題と認識していた。驚きはない。引き続き子育て支援や企業誘致など、人口減対策に力を入れる」と述べた。
つくば市の五十嵐立青市長はX(旧ツイッター)に「つくばを選んでくださった皆さん、街づくりにかかわる全ての皆さんに心から感謝する」と投稿。一方で「人口増の中心は依然として中心部で、周辺地域では少子高齢化が続いている」との課題も示した。



