倒れた千年のご神木が龍の彫刻に生まれ変わり、宮崎の神社に奉納される
岡山県真庭市の熊野神社境内にあった神木のスギが、高さ1メートルを超える見事な龍の彫刻に生まれ変わり、宮崎県都城市の東霧島神社に奉納されました。この神木は、真庭市の天然記念物「熊野神社五本杉」の1本で、樹齢は約1000年とも言われ、高さは約50メートルにも及ぶ巨木でした。
2024年に倒れたご神木が銘木市で落札される
2024年5月、このご神木が自重に耐えきれなくなった可能性で倒れているのが発見されました。幸いにも、近くの田のあぜ道方向に倒れたため、人や建物への被害はありませんでした。その後、2024年11月に熊本県で開催された丸太を販売する銘木市に出品され、その由来が紹介されました。
都城市の木材会社「清水林業」の清水学社長(53歳)は、関係者から「大きな丸太がある」と連絡を受け、現地に赴きました。直径1メートルを超える巨大なサイズに驚いた清水社長は、木から「オーラ」も感じたと言い、どうしても手に入れたいと思い、神木を切った丸太2本を落札しました。
世界的チェーンソーアート作家が精巧な龍の彫刻を制作
清水社長は「ご神木を製品にはできない」と考え、鹿児島県湧水町を拠点に活躍する世界的なチェーンソーアート作家に依頼し、1本の丸太に地域を守るシンボルとして龍の彫刻を施しました。うろこ一枚まで精巧に彫り上げられたこの彫刻は、昨春から清水林業の道路沿いの自社駐車場で公開されていました。
東霧島神社への奉納と地域への願い
東霧島神社は龍にまつわるパワースポットとしても知られており、かつて境内には落雷で裂けた枝が龍のように見える樹齢約400年のスギがありましたが、2018年の台風で倒れていました。清水社長は、交流のある稲丸博文宮司(53歳)からこの話を聞き、残っていたもう1本の丸太も龍の彫刻にして奉納しようと思い立ちました。
奉納には、地元の同業者で友人の永徳英和さん(52歳)も加わり、龍の彫刻を披露する式典が行われました。清水社長は「守り神として地域や参拝客を見守ってほしい」と願いを込めています。
このプロジェクトは、倒れたご神木を新たな形で蘇らせ、地域の文化と信仰を継承する取り組みとして注目されています。龍の彫刻は、東霧島神社の境内に安置され、多くの参拝者を迎え入れることでしょう。