冨高日向子選手、モーグル女子で4位入賞 町田出身のエースが大舞台で躍動
冨高日向子選手、モーグル女子4位 町田出身のエース躍動 (13.02.2026)

冨高日向子選手、モーグル女子で4位入賞 町田出身のエースが大舞台で躍動

11日に行われたフリースタイルスキー女子モーグル決勝で、町田市出身の冨高日向子選手(25)が4位に入賞した。冨高選手は「自分の滑りでモーグルの魅力をもっと発信したい」という思いから、多摩大学(多摩市)で学びながらトレーニングを続けてきた日本のエースであり、この大舞台で見事な躍動を見せた。

モーグルとの出会いと憧れの存在

冨高選手がモーグルを始めたのは小学1年の頃だった。練習を重ねるごとに多くのコブを滑れるようになり、急斜面を攻めるスピード感に夢中になったという。小学4年時には長野県の白馬村スキークラブに入り、本格的に競技をスタート。かつて同じクラブに所属していた元モーグル日本代表の上村愛子さんを憧れの存在として、競技に打ち込んできた。

競技の知名度向上への挑戦

競技に没頭する中で、モーグルの知名度の低さに寂しさを感じていた冨高選手。周囲の友達に話を振っても、競技のことを知らない人が多く、「こんなに面白いのに」と悔しい思いを抱いた。高校卒業後、多摩大学を進学先に選んだ理由の一つは、モーグルをもっと広めたいという強い意志からだった。当時、スポーツ推薦もなくスキー部もなかったが、広報や宣伝を専門とする中村その子教授(66)に頭を下げ、大学での学びを競技のPRに活かす道を模索した。

学業と競技の両立

海外遠征がない夏場に授業を詰め込み、冬場は遠征先からオンラインで講義に参加する生活を送ってきた。4年前の北京五輪出場時には、大会前にモーグルに関する研究発表を行ってから現地に向かうなど、学業と競技を両立させてきた。中村教授は「課題もすぐに完成させてしまうし、みんなから頼られるしっかり者だった」と目を細めて語る。

成長と大舞台での活躍

キャンパスを離れ、冬山に戻れば「自分が良い成績を残すことが競技を広く知ってもらう近道」と信じ、練習に打ち込んできた冨高選手。昨年3月の世界選手権では銀メダルを獲得し、選手として着実に成長を続けてきた。迎えた2度目の五輪では、前日の予選を5位で通過し、決勝1回目で全体3位となり、日本勢で唯一、決勝2回目に進出。2回目は銅メダルのフランス選手と同点となり、わずかなターン点の差で表彰台を逃したものの、日本の女子モーグルでは24年ぶりのメダルに迫る会心の滑りを披露した。

レース後の思いと未来への決意

「できることは全部出し切れた。悔しい気持ちはあるが、目指していた一番いい滑りはできた」。レース後のインタビューでは目に涙を浮かべながらそう語り、「今日の悔しさを糧にしっかりメダルを狙っていきたい」と前を向いた。14日には新種目のデュアルモーグルが控えており、夢の舞台はまだ終わっていない。