ノルディック複合存続の危機、視聴率と普及がカギに…女子選手も「2030年五輪」を熱望
ノルディック複合存続危機、視聴率と普及がカギ

ノルディック複合、存続の岐路に立つ伝統種目

2026年ミラノ・コルティナオリンピックにおいて、存続の可能性が危ぶまれているノルディック複合。選手や関係者たちが、この伝統ある種目の未来を懸けて、必死にアピール活動を続けています。国際オリンピック委員会(IOC)は、普及面の課題を指摘し、今大会での視聴率や競技人気を踏まえて、2026年6月に存続可否を判断する方針を示しました。これに対し、競技関係者からは強い反発の声が上がっています。

視聴率と普及が存続のカギ

国際スキー・スノーボード連盟(FIS)は、従来男子のみで行われてきた五輪種目に女子も含めるよう要請していますが、IOCはその普及度を懸念材料として挙げています。ノルウェーのイエンスルース・オフテブロ選手は、11日のノーマルヒルで金メダルを獲得した後、「存続を強く願っています。今日の表彰台には異なる3か国の選手が立ち、日本も奮闘しました。女子大会が実現すれば、競い合う国はさらに増えるでしょう」と強調しました。

日本の渡部暁斗選手(北野建設)も、会場の盛り上がりについて「これまでの五輪の中では観客が多く入っている方だと思います。こうして多くの人々が観戦し、視聴率も確保できたことは、存続への大きなアピールになったはずです」と語り、競技の魅力を訴えました。

女子選手たちの熱い願い

競技会場では、女子選手とみられるグループが「女子2030!」「さあ行け男子、女子もすぐ続くよね?」と書かれたボードを手に観戦する姿が見られました。彼女たちは、コース上の男子選手とともに、男女そろっての2030年五輪実施を強く訴えかけています。この光景は、ノルディック複合の未来に対する熱い期待を象徴するものでした。

伝統と栄光の歴史

ノルディック複合は、飛躍と距離を組み合わせた複合競技で、第1回冬季オリンピックである1924年シャモニー・モンブラン大会(フランス)から男子種目として実施されてきた伝統ある種目です。この種目の王者は「キング・オブ・スキー」とも呼ばれ、日本は五輪でこれまでに計7個のメダルを獲得するなど、輝かしい実績を残してきました。

IOCのカースティ・コベントリー会長が会場を訪れ、選手らと面会したことも、この種目に対する関心の高さを示しています。上位勢が白熱のレースを展開した後半距離では、観客の熱狂が会場を包み込みました。

現在、ノルディック複合は存続の大きな岐路に立たされています。視聴率や普及度といったデータが、IOCの判断に大きく影響することは間違いありません。選手やファンたちの願いが、どのような形で実を結ぶのか、今後の動向から目が離せません。