千葉市営競輪PIST6再開が4年延期、赤字脱却へ大手サイト参入に課題
千葉市営競輪PIST6再開4年延期、赤字脱却に課題

千葉市営競輪PIST6の再開が4年延期、赤字脱却への道のりに新たな課題

千葉市は、現在休止中の市営競輪事業について、再開目標時期を当初の2026年度から4年後の2030年度に延期することを正式に発表しました。これは、赤字体質からの脱却を目指し、大手チケットサイトへの参入準備を進めているものの、想定よりも時間がかかることが判明したためです。今後、再開までの4年間は、他会場を借りて市主催のレースを開催し、事業の継続を図る方針です。

独自競輪種目PIST6の軌跡と経営の苦戦

前身である千葉競輪の低迷を機に、市は千葉競輪場の跡地を活用し、2021年から独自の競輪種目「250競走(PIST6)」をスタートさせました。この種目は、国際基準の1周250メートルの木製バンク(競走路)を6周して順位を競うもので、スピード勝負とわかりやすさが魅力としてアピールされてきました。

2024年度には、人気ユーチューバーのヒカル氏とコラボした動画を公開するなど、若年層に向けた積極的なプロモーションを展開し、入場者数の増加に一定の成果を上げました。しかし、経営面では依然として苦戦が続いており、赤字額は2023年度の9億8000万円から2024年度の6億円に減少したものの、完全な脱却には至っていません。

大手チケットサイト参入の遅れと事業継続のための暫定措置

売上向上を目指し、市はこれまで独自サイトで扱っていたPIST6の車券販売を、競輪ファンに広く利用されている大手チケットサイトに移行する計画を進めてきました。この準備期間として、昨秋には半年間の事業休止を発表していましたが、2026年度を想定していた大手サイトへの参入が間に合わないことが明らかになりました。サイト運営側のシステム更新などの事情を考慮すると、2030年度への延期は避けられない判断となりました。

競輪事業では、1年以上開催が行われない場合、事業自体が取り消しとなる可能性があります。市は開催実績を維持し、事業を継続するために、今後4年間は他会場でレースを主催する計画です。会場使用料が発生するため、グレードの高いレースであれば黒字が見込めるものの、低いレースでは赤字となるリスクも指摘されています。

TIPSTAR DOME CHIBAの今後の活用と市の課題

PIST6の舞台として使用されていた「TIPSTAR DOME CHIBA(ティップスタードームチバ)」(千葉市中央区)は、今後、アマチュア選手の練習場や大会会場、各種イベントの実施会場として活用されていく見込みです。神谷俊一市長が「前向きな休止」と位置づけていた市営競輪事業ですが、赤字脱却と再開に向けた厳しいかじ取りが続くことになります。

千葉市は、大手チケットサイトへの参入による収益拡大を赤字脱却の切り札と位置づけており、その実現に向けた準備が急務です。一方で、再開までの暫定措置として他会場でのレース開催は、経費面でのバランスが課題となりそうです。市民や競輪ファンは、2030年度の再開を待ち望む一方で、事業の持続可能性に対する関心も高まっています。