行田市がドローン活用で下水道点検の安全対策を強化
埼玉県行田市は、昨年8月に発生した下水道点検中の死亡事故を契機に、NTT東日本埼玉事業部と連携協定を締結しました。この協定により、同社が保有するドローン技術を活用し、作業員の安全を確保しながら効率的な点検を実施する体制が整えられます。
事故を教訓にした技術導入の背景
2023年8月、行田市の下水道点検現場では、マンホール内に入った男性作業員4人が死亡する痛ましい事故が発生しました。この事故を受け、市は従来の点検方法を見直し、新たな安全対策の導入を急務と判断。NTT東日本のグループ企業が開発したドローン技術に着目し、協力体制を構築することとなりました。
ドローン技術による革新点
同社のドローン技術は、以下のような特徴を備えています:
- 作業員がマンホール内に入ることなく、閉鎖空間や暗所での高精度点検が可能
- ドローンが撮影した画像を人工知能(AI)が自動解析し、ひび割れやさびなどの劣化箇所を迅速に検出
- 点検データの一括管理と報告内容の自動作成機能を搭載
これにより、人的リスクを大幅に低減しつつ、点検作業の効率化と精度向上が期待されています。
協定の詳細と現状の取り組み
協定は2026年2月上旬に締結され、期間は2027年3月末までとなっています。現時点では、事故現場でのドローン技術の適用は技術的に難しい状況ですが、市は既に昨年12月から他の場所でドローンを活用した点検を開始しており、実証実験を進めています。
行田市の担当者は、「今回の協定を通じて、下水道インフラの維持管理における安全性と信頼性を高め、市民の安心を確保したい」と述べています。NTT東日本側も、「当社の技術が社会課題の解決に貢献できることを光栄に思う」とコメントし、今後の展開に期待を寄せています。