冬季閉山中の富士山滑落事故相次ぐ 地元市長が禁止ルール整備と救助費用有償化を訴え
富士山冬季滑落事故相次ぐ 市長が禁止ルール整備を訴え

冬季閉山中の富士山で滑落事故が相次ぎ 地元市長が禁止ルール整備を訴え

冬季閉山期間中の富士山において、登山者の滑落事故が相次いで発生している問題で、登山口を有し救助活動を担う静岡県富士宮市の須藤秀忠市長は4月10日、「非常に残念な事態だ。冬の富士山は極めて危険な状態にあるため、絶対に登らないでほしい」と強く呼びかけました。さらに、市長は事故抑止の観点から、閉山中の登山を明確に禁止するルールの整備が急務であると訴えるとともに、救助費用の有償化を引き続き求める考えを明らかにしました。

相次ぐ滑落事故と救助活動の実態

富士山は昨年9月から公式に閉山期間に入っており、登山は禁止されているはずです。しかし、静岡県警察山岳遭難救助隊が4月9日、心肺停止状態で倒れている男性を発見しました。この発見は、別の滑落事故で救助された男性が「ほかにも滑落した人がいる」と証言したことがきっかけとなりました。

さらに、今年3月には外国籍の男女2人が滑落し、1人が重体、1人が重傷を負う深刻な事故が発生しています。これらの事故は、閉山中にもかかわらず登山を試みる人が存在するために起きているのが実情です。

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閉山期間中の登山道は県道として位置付けられており、道路法に基づき通行が禁止されています。違反した場合、6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。しかし、須藤市長は「県道を通らなければ違反していないと主張する登山者もいる」と指摘し、現行の規制だけでは不十分であるとの認識を示しました。

救助活動の負担と二次遭難のリスク

今月発生した事故では、救助活動は富士宮市消防本部の救助隊が担いました。救助費用の負担に加え、冬季の厳しい気象条件下では隊員自身が二次遭難に巻き込まれるリスクも高まります。市長は「閉山中の登山を確実に禁止するため、新たなルールを制定しなければならない」と強調しました。

昨年夏には、須藤市長はルールを無視した登山者の救助費用について自己負担を求める制度の導入を、鈴木康友・静岡県知事に要望しています。静岡県は山梨県と連携し、閉山期間中の防災ヘリコプターによる救助の有料化を検討中です。

法的課題と国への要望

鈴木知事は「一定の自己負担は妥当だ」という姿勢を示していますが、法律上の課題が存在します。このため、県は統一した指針を作成するよう国に対して要望を行っています。事故防止と救助体制の強化に向け、行政間の連携が求められる状況が続いています。

冬季の富士山は積雪や強風、急激な気温低下など、生命にかかわる危険が多数潜んでいます。地元自治体は、登山者の安全確保と救助隊の負担軽減の両面から、早急な対策の実施を求めています。

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