福島県立美術館の屋外彫刻「歩く花」に再び落書き被害、修繕予定前に新たな損傷
福島県立美術館は4日、福島市にある同美術館の屋外彫刻作品に複数の落書き被害が確認されたと正式に発表しました。この事件は、昨年にも同様の被害が発生していた作品で、修繕を予定していた矢先の出来事として、関係者に衝撃を与えています。
被害の詳細と発見経緯
県立美術館によると、被害が確認されたのは、フランスの芸術家フェルナン・レジェによる彫刻作品「歩く花」の足部分です。具体的には、黒い塗装が施された箇所に落書きが発見されました。1日午前1時半ごろ、定期巡回中の男性警備員がライトで作品を点検した際に、この落書きを発見し、直ちに美術館職員に報告しました。
同美術館は、器物損壊事件として福島署に被害届を提出しており、警察が詳細な調査を進めています。作品は高さ6.12メートルと大型で、東京都の法人が所蔵し、県立美術館が保管や展示、管理を担当していました。すでに法人側には被害の概要が報告され、修繕に向けた調整が開始されています。
過去の被害と対策の強化
この「歩く花」には、昨年10月30日にも落書き被害が発生しており、新年度に修繕を行う計画が立てられていました。しかし、その修繕前のタイミングで新たな損傷が加わったことで、美術館側はさらなる対策を迫られています。
県立美術館では、彫刻に直接触れることを防ぐため、周囲に柵を設置し、落書き厳禁の注意書きを掲示していました。しかし、今回の事件を受けて、警備強化を目的に監視カメラの設置も検討しています。高橋英子館長は、「落書きの被害を受け、非常に悲しく思います。芸術作品を大切に鑑賞してほしい」と強く呼びかけ、市民の協力を求めました。
この事件は、公共の芸術作品に対するマナーの問題を浮き彫りにし、文化財保護の重要性を改めて問いかけるものとなっています。美術館関係者は、早期の修復と再発防止に向けて、対策を強化していく方針です。
