岐阜・高山市の小学校で被災者が震災体験を語り、児童に命の大切さを訴える
東日本大震災で被災し、宮城県女川町から岐阜県高山市に移り住んだ末永賢治さん(69歳)が、2026年2月24日、同市立新宮小学校で5年生約50人を前に震災体験を語り、命の大切さを強く訴えました。この授業は、児童たちが防災意識を高め、生きることの尊さを学ぶ貴重な機会となりました。
震災当時の緊迫した状況を振り返る
末永さんは、震災当時、海岸から2キロ以上離れた場所でレストランを営んでいました。津波が襲来した際、電信柱が倒れる様子を目撃し、「津波だ。山へ逃げろ」と大声で叫びながら避難した経験を詳細に語りました。この瞬間、迅速な判断と行動の重要性を痛感したと述べ、児童たちに「防災は考える力が大事。行動する力が大事。みんなの声で助かる人がいる」と強調しました。
さらに、末永さんは「いまこの時を大事にし、災害に備えてほしい」と語りかけ、日常の備えの必要性を訴えました。授業後、男子児童(11歳)は「災害に備え、生きることの大切さを学んだ。家の人にも伝えたい」と感想を述べ、深い学びを得た様子が伺えました。
今後の防災教育の取り組み
新宮小学校の5年生たちは、3月2日にオンラインで、東日本大震災で家族を亡くし、宮城県石巻市の震災遺構で語り部として活動する只野英昭さんからも話を聴く予定です。これにより、児童たちは多角的な視点から震災の教訓を学び、防災意識をさらに高めることが期待されます。
また、高山市の高山市民文化会館では、2月28日に東日本大震災のドキュメンタリー2作品の上映会が開催されます。実行委員会主催のこのイベントでは、午後1時と4時の2回上映が行われ、上映後には末永さんが理事長を務める防災NPO法人「すえひろ」のメンバーによるトークセッションも予定されています。地域全体で防災への関心を深める取り組みが進められています。
末永さんの活動は、被災体験を次世代に伝え、災害に強い社会づくりに貢献しています。児童たちの真剣なまなざしが、そのメッセージの重みを物語っていました。



