三重県独自想定 南海トラフ地震で死者最大5万人 志摩半島に26メートル津波
三重県独自想定 南海トラフ地震死者最大5万人 津波26m

三重県が独自の南海トラフ地震被害想定を発表 死者最大5万人、志摩半島沿岸に26メートル津波

三重県は30日、南海トラフ巨大地震による独自の被害想定を12年ぶりに発表しました。この想定によると、県内中南部を中心に最大震度7の激しい揺れが発生し、志摩半島などの沿岸地域では最大高さ26メートルの巨大津波が押し寄せると予測されています。

人的被害は死者5万人、負傷者5万4千人に

人的被害については、最悪の場合で死者が5万人、負傷者が5万4千人に達すると推計されました。これは国が2025年3月に公表した被害想定の死者数2万9千人を大きく上回る数字です。特に注目すべきは、死者の内訳で津波による被害が4万1千人と全体の8割以上を占めている点です。

県の担当者は「避難意識が高い場合には、津波による死者数を半数以下に抑えられると試算しています。大きな被害が起きる可能性を知った上で、自分ごととして捉え、自分の命を守る行動を取ってほしい」と強く訴えています。

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国との想定に大きな差が生じた理由

国の想定と三重県の独自想定に大きな開きが生じた主な理由は、堤防の機能についての想定の違いにあります。県の想定では、地震によって堤防が沈下し、防波機能を失うことを前提としているため、より深刻な津波被害が見込まれています。

一方で、前回の2014年3月の想定と比較すると、死者数は理論上最大で3千人減少しています。この減少の要因としては、人口減少の傾向に加えて、家屋の建て替えや耐震化の進展により、全壊や焼失する建物が減ったことが挙げられています。さらに、沿岸地域における津波避難タワーの整備も考慮されています。

建物被害と浸水範囲も深刻

建物被害については、全県で22万2千棟が全壊または焼失すると推計されています。津波による浸水面積は最大で288平方キロメートルに及び、北部の沿岸地域では、面積の6割以上が浸水する町も存在します。

今回の想定は、確率は極めて低いものの理論上起こり得る最大規模の地震と、過去100~150年おきに実際に発生した地震に基づく過去最大規模の地震の2パターンで算出されています。三重県が南海トラフ地震の被害想定を発表するのは14年3月以来、実に12年ぶりのことです。

県民の防災意識向上と具体的な避難行動の実践が、甚大な被害を軽減するための重要な鍵となることが、この独自想定から明らかになりました。

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