大分県が食品加工会社に回収命令 加熱基準不適合で筑前煮など29品目
大分県は3月30日、豊後高田市に本社を置く食品加工会社「クローバー食品」に対し、食品衛生法が定める規格基準を満たさない方法で製造された筑前煮や里芋など29品目について、出荷した約108万パックの回収を正式に命令しました。現時点では、これらの商品による健康被害の報告は一切確認されていません。
発注企業の指摘で判明 加熱処理が基準未達
今回の問題が明らかになったのは、3月下旬に同社工場を訪問した商品の発注企業からの指摘がきっかけでした。具体的には、120度で4分間の加熱処理といった食品衛生法で義務付けられた基準が適切に遵守されていなかったことが判明しました。この加熱処理は、微生物による汚染を防ぎ、食品の安全性を確保するために極めて重要な工程です。
クローバー食品によれば、問題の商品は全国のスーパーマーケットなどで広く販売されており、同社は既に3月25日から自主的な回収作業を開始していたとのことです。県の命令は、この自主回収をより確実かつ迅速に進めるための法的措置として位置付けられています。
県と企業の対応 消費者への注意喚起も
大分県庁の担当者は、「法規制に適合した製造が行われていなかった事実は重大であり、消費者保護の観点から厳正に対処する」とコメントしています。また、同県は一般消費者に対し、該当商品を購入した場合には摂取を控え、小売店に返品するよう呼びかけています。
クローバー食品側は、製造工程の管理不備を認め、深くお詫びするとともに、回収命令に全面的に協力する姿勢を示しました。今後の再発防止策として、製造設備の点検強化と従業員教育の徹底を約束しています。
今回の対象となった29品目には、筑前煮の他にも、煮物や惣菜類が含まれており、パッケージには同社のブランド名が明記されています。消費者の不安を払拭するため、県と企業は連携して情報公開を進め、回収プロセスの透明性を高める方針です。



