防災専従職員不在の市町村が全国で24%、南海トラフ地震想定地域でも課題
防災専従職員不在が全国24%、南海トラフ地域で目立つ (10.03.2026)

防災専従職員が全国の24%の市町村で不在、南海トラフ地震想定地域でも課題が浮き彫りに

読売新聞の集計により、防災・危機管理業務を担当する専従職員が、全国の市区町村の24%に相当する433市町村で不在となっていることが明らかになりました。この調査は、総務省が毎年公表する「地方公共団体定員管理調査」を基に、2025年4月時点の全国1741市区町村の防災分野職員数を分析したものです。

南海トラフ地震被害想定地域での不在が特に目立つ

特に懸念されるのは、南海トラフ地震で津波が予想される139市町村において、18%に当たる26町村で防災専従職員がゼロである点です。これらの自治体では、総務担当の職員らが防災業務を兼務するなどして対応していますが、災害時の初動の遅れや避難指示の発令、避難所運営などの課題が指摘されています。

防災担当職員は、平時に地域防災計画の策定を担い、災害時には迅速な対応が求められる重要な役割を果たします。2011年の東日本大震災以降、各地で配置が進んだものの、財政上の理由などから、小規模自治体を中心に専従職員を置けないケースが依然として多いとみられます。

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大都市と小規模自治体の格差が顕著に

一方で、名古屋市や横浜市では100人超、神戸市でも70人超の防災専従職員を配置しており、大都市と小規模自治体の間で大きな格差が生じています。2010年の調査では全自治体の43%に当たる760市町村で防災専従職員がゼロでしたが、震災後の改善にもかかわらず、現在も多くの地域で課題が残っています。

この状況は、静岡県を除く46都道府県に広がっており、全国的な防災体制の強化が急務です。災害対策本部の運営訓練など、実践的な取り組みの重要性が高まっていますが、専従職員不在の自治体では、その実施が困難となる可能性があります。

今後、財政支援や人材育成を通じて、小規模自治体の防災体制を整備することが求められています。南海トラフ地震のような大規模災害に備え、全国的に均質な防災対応を実現するための対策が急がれます。

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