全国156の警察施設が津波浸水想定区域内に立地、災害対応拠点の安全性に課題
警察156施設が津波浸水想定区域内、災害対応拠点の安全性課題 (03.04.2026)

全国156の警察施設が津波浸水想定区域内に立地、災害対応拠点の安全性に重大な懸念

共同通信が実施した最新の調査によると、南海トラフ巨大地震や日本海溝・千島海溝地震などによる津波被害が懸念される全国40都道府県のうち、実に32都道府県にわたる156の警察本部および警察署が、自治体が定める浸水想定区域内に立地していることが明らかになりました。この深刻な実態は、災害発生時の初動対応や継続的な治安維持活動を担うべき警察の司令塔機能が、巨大津波によって深刻な危機にさらされる可能性を示しています。

東日本大震災の教訓を踏まえた対策の現状と課題

2011年に発生した東日本大震災では、多くの警察署が津波の直撃を受け、施設の損壊や機能不全に陥りました。この痛切な経験を教訓として、各都道府県警では施設の移転計画の検討や、建物の基礎部分のかさ上げ工事などの対策が進められています。しかし、依然として浸水リスク区域内に所在する施設が多数存在しており、対策のさらなる加速と充実が強く求められる状況が続いています。

具体的な課題としては、拳銃などの武器の流失防止策や、被留置者の迅速かつ安全な避難方法の確立が挙げられます。災害時には警察が秩序維持や救助活動の要となるため、これらの課題への早急な対応が不可欠です。防災の専門家は、「災害発生時には、警察は情報収集、交通規制、避難誘導、被災者保護、さらには犯罪抑止まで、多岐にわたる重要な活動を担わなければならない。その司令塔となる本部や署の機能を、いかなる状況下でも維持できるようにすることが極めて重要だ」と指摘しています。

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共同通信調査の詳細な結果

共同通信は、東日本大震災から15年という節目を迎えるにあたり、本年1月から3月にかけて、津波被害が想定される全国40都道府県の警察を対象に、本部および警察署の立地状況に関するアンケート調査を実施しました。

その結果、以下のような実態が浮き彫りになりました。

  • 浸水想定区域内に立地する施設は、32都道府県警に及ぶ156施設に上りました。
  • 内訳は、警察本部が9施設警察署が147施設となっています。
  • 警察本部が浸水区域内にあるのは、千葉県徳島県などです。
  • 施設数が最も多かったのは神奈川県の22施設(本部1、警察署21)で、次いで大阪府の14施設(全て警察署)、広島県の14施設(本部1、警察署13)が続きました。

これらのデータは、大都市圏を中心に、災害対応の要となる警察施設自体が被災リスクに直面している現実を如実に物語っています。今後の防災・減災対策において、警察施設の安全性と機能維持は、地域のレジリエンス(強靭性)を高める上で避けては通れない核心的な課題と言えるでしょう。

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