私立小教諭死亡で労災認定 月98時間残業で精神障害発症
私立小教諭死亡で労災認定 月98時間残業で精神障害

私立小学校教諭の死亡で労災認定 月間残業最長98時間の過重業務が原因

私立玉川学園(東京都町田市)の小学部で勤務していた男性教諭が2018年に死亡し、八王子労働基準監督署町田支署が長時間労働などによる精神障害の発症と自殺として労災認定していたことが21日、遺族への取材で明らかになりました。労基署が算定した1カ月の時間外労働(残業)は最長で約98時間に達していたことが分かっています。

教諭の経歴と死亡の経緯

遺族の代理人弁護士によると、教諭は佐藤馨一さん(当時39歳)で、労災認定は2025年10月付です。佐藤さんは2001年に玉川学園幼稚部に教諭として採用され、2017年に小学部に異動しました。2018年7月に行方不明となり、翌年4月に自宅近くの山林で死亡しているのが発見されました。

労災申請と訴訟の経過

遺族は「過重な業務や保護者からのクレーム対応などで精神障害となった」として労災申請しましたが、労基署は当初、1カ月の残業は最大61時間ほどだったとして、2021年3月に不支給処分を決定しました。これに対し、遺族は決定取り消しを求め東京地裁に提訴し、訴訟を経て労災認定に至りました。

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今回のケースでは、教諭の業務負担が極めて高く、月間約98時間の残業が記録されていました。これは過労死ラインとされる月80時間を大幅に超える水準です。遺族側は、長時間労働に加え、保護者対応などのストレスが重なり、精神障害を発症したと主張しています。

教育現場における労働環境の課題

この事件は、私立学校を含む教育現場における過重労働の問題を浮き彫りにしています。教諭の業務は授業だけでなく、保護者とのコミュニケーションや事務作業など多岐にわたり、長時間労働が慢性化しやすい傾向があります。労基署の認定は、こうした労働環境の改善を求める声を後押しするものと言えるでしょう。

遺族の代理人弁護士は「適切な労災認定がなされたことは一歩前進だが、教諭の死を無駄にしないためにも、教育現場の労働環境改善が急務だ」とコメントしています。今後、類似のケースに対する労災認定の基準や、学校側の労働管理の在り方が注目されそうです。

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