クラフティア(旧九電工)は3月23日、2026年の春季労使交渉(春闘)において、基本給の引き上げであるベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせて、組合員平均で月額2万5000円の賃上げで労働組合と妥結したことを正式に発表しました。この賃上げ率は約8.3%に相当し、45歳の平均年収ベースでは約70万円の大幅な引き上げとなります。
ベースアップは5年連続で実施
今回のベースアップは、クラフティアにとって5年連続の実施となり、継続的な賃金改善の取り組みが示されています。労働組合側は、定期昇給とは別に、ベアなどの賃金改善分として平均2万円を要求していましたが、交渉の結果、月額2万5000円という水準で合意に至りました。これは、企業の業績や労働環境の向上を反映したものとして、従業員のモチベーション向上にも寄与すると見込まれています。
勤務地の選択制度を2026年4月から導入
さらに、クラフティアは2026年4月から、勤務地の選択制度を新たに導入することも明らかにしました。この制度では、転勤の有無や転勤の範囲に応じて、4つの異なるコースを設けます。具体的には、転勤を希望しない従業員向けの固定勤務地コースや、限定された地域内での転勤を可能とするコースなど、多様な選択肢を提供することで、従業員のワークライフバランスを尊重し、人材の定着を促進することを目的としています。
制度導入の背景と期待される効果
近年、労働市場では柔軟な働き方への需要が高まっており、クラフティアの今回の取り組みは、そうした社会の変化に対応した先進的な施策と言えます。勤務地の選択制度の導入により、従業員は自身のライフスタイルや家族の事情に合わせて勤務地を選べるようになり、これが離職率の低下や生産性の向上につながることが期待されています。また、賃上げと合わせて、従業員の満足度と忠誠心を高めることで、企業全体の競争力強化を図る狙いもあると見られます。
クラフティアのこれらの決定は、労働組合との建設的な対話を通じて実現したもので、今後の労使関係のモデルケースとしても注目を集めそうです。企業側は、継続的な賃金改善と働き方改革の両面から、従業員の福利厚生を充実させることで、持続可能な成長を目指す姿勢を明確に示しました。



