共通テスト地理Bで天橋立と丹後ちりめんが出題、直前のブラタモリ放送が受験生の救いに
2021年1月16日に初めて実施された大学入学共通テストの「地理B」において、京都府宮津市の天橋立や丹後ちりめんに関する問題が登場しました。試験の直前に放送されたNHKの人気番組「ブラタモリ」でも天橋立が取り上げられたことから、SNS上では多くの受験生から「番組が試験に役立った」と感謝の声が相次ぎました。新型コロナウイルスの影響で沈滞ムードが続く中、地元の商工関係者らは「丹後の認知度が高まるきっかけになった」と喜びを表しています。
具体的な出題内容とブラタモリの関連性
共通テストの地理Bでは、京都市の高校生が宮津市で地域調査を行ったという設定で、4か所から撮影された天橋立の写真の中から北側から撮影されたものを選ぶ問題が出題されました。さらに、京丹後市と与謝野町の地場産業である丹後ちりめんの特徴などを尋ねる設問も含まれていました。これらのテーマは、試験の数日前に放送された「ブラタモリ」の回で詳細に解説されており、受験生にとってタイムリーな情報源となったのです。
宮津商工会議所の今井一雄会頭は、入試とテレビ番組で丹後地域が連続して注目されたことについて、「久しぶりに明るい話題が舞い込んできました。天橋立は世界遺産登録を目指しているだけに、このような出題は非常にありがたいことです」と笑顔で語りました。地域の知名度向上に期待を寄せています。
コロナ禍による地域経済への深刻な影響と希望の光
一方で、新型コロナウイルスのパンデミックは地域経済に深刻な打撃を与えています。天橋立観光協会によれば、年始の観光施設への来訪者数は前年の2割から3割にまで落ち込んでいます。また、丹後ちりめんの製造業者で構成される丹後織物工業組合では、2020年の生産量が前年比で約40パーセント減少したと報告されています。
こうした厳しい状況の中、今回の共通テストとブラタモリの話題は地元関係者にとって大きな励みとなりました。丹後織物工業組合の今井英之理事長は、「不安な日々が続く中で、このニュースは私たちの心に光を灯してくれました。先祖から受け継いだ伝統的な仕事への誇りを改めて認識する機会にもなったのです」と感慨深く述べています。
受験生からの感謝の声は、SNS上で「ブラタモリを見ておいて良かった」「地理の勉強が生きて嬉しい」といったコメントとして広がり、教育と地域文化が結びついた珍しい事例として注目を集めています。この出来事は、コロナ禍で苦しむ地域にとって、わずかながらも希望をもたらす明るいニュースとなったのです。



