刑事司法6職種が高校生に仕事の魅力を伝えるセミナーが関西で初開催、人気集める
刑事司法6職種のセミナーが関西初開催、高校生に好評

刑事司法の現場から高校生へ、6職種が連携して仕事の魅力を発信

捜査や裁判、更生など刑事司法に関わる現役の職員たちが協力し、高校生に向けて仕事の魅力を伝えるセミナーが注目を集めている。この取り組みは、刑事司法の全体像を分かりやすく示すことで、業界全体での人材育成を目指すものだ。特に、関西地域では初めての開催となり、参加者から高い評価を得ている。

セミナーで語られる現場の声と高校生の反応

今年1月25日、大阪市北区で開催されたセミナーでは、裁判官、検察官、弁護士の法曹三者に加え、警察官、刑務官、保護観察官の計6職種の第一線で活躍する職員が参加。架空の強盗事件を題材に、捜査から裁判、服役、社会復帰後の指導までの流れを解説した。

参加した高校生からは、「罪を犯した人が更生するとはどういうことか」といった素朴な質問が寄せられ、職員らは「社会で居場所を見つけ、仕事や生活を再建すること。改心の見極めが難しく、そこにやりがいがある」と率直に回答。16歳の生徒は「学校や親から教わらない刑事司法の仕組みが身近に感じられ、視野が広がった」と語り、進路選択に役立つと感じた様子だった。

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関西初開催の背景と全国的な広がり

このセミナーを主催したのは、元検事らが設立した一般社団法人「司法教育支援協会」(東京)である。同協会は2023年に設立され、刑事司法を身近に感じてもらうイベントや模擬裁判を実施してきた。6職種合同のセミナーは、刑事司法に触れる機会が少ない若者に全体像を理解してもらうことを目的とし、東京、札幌、福岡に続き、関西で初めて企画された。

参加者からは「初めて知った職業があり、進路選択に役立てたい」「インターネットでは得られない深い話が聞けた」などの好評の声が上がっている。近畿矯正管区の杉本健太郎職員課長は「単独では若者を引きつけにくい仕事だからこそ、連携して役割とやりがいを伝える意義がある」と手応えを語る。

人材枯渇の危機感と情報発信の重要性

セミナーに参加した6職種に共通するのは、刑事司法を支える人材が不足するという危機感だ。法務省のデータによると、司法試験の受験者は2015年以降減少傾向にあり、2025年には10年前の半分弱の3837人に落ち込んだ。刑務官や保護観察官を目指す国家公務員採用試験の申し込みも伸び悩んでいる。

大阪高検の石塚悟事務局長は「複雑化する犯罪や社会問題に対処するため、多様な強みを持つ若者の確保が急務だ」と指摘。また、就職情報会社「マイナビ」の調査では、大学生の7割が公務員の仕事情報が民間に比べて「少ない」と回答しており、中高生へのアプローチと情報発信量が鍵となっている。

司法教育支援協会代表理事の熊田彰英弁護士(56)は「普段学べない仕事への熱意やプロ意識を体感してもらうことが関心を持つ近道。今後も全国に活動を広げたい」と意欲を語っている。

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