大阪女学院が芝生広場で地域交流マルシェを開催、卒業生も駄菓子屋で母校を盛り上げる
大阪女学院中学校・高等学校(大阪市)は昨年秋、自然豊かなキャンパス内の芝生広場で、地域交流イベント「OJマルシェ2025」を実施しました。この取り組みは、地域の人々に親しまれる学校を目指す試みとして、生徒や保護者、さらには卒業生たちが一体となって多彩なプログラムを展開しました。
地域との新たな絆を築く学校開放イベント
同校の入試広報室長である村上蘭教諭は、「日頃から地域の方々と触れ合う機会は限られています。学校を開放し、生徒や卒業生が主催するイベントに参加していただくことで、新たな交流が生まれます」と語り、期待を寄せています。さらに、「大阪女学院がどのような生徒を育てているのかも知っていただきたかった」と、教育理念の共有にも力を入れています。
昨年10月25日(土曜日)に開催された2回目のイベントでは、噴水が設置された正門前の芝生広場が会場となりました。近隣の洋菓子店や青果店、ナチュラルワインショップ、韓国料理店など、地元飲食店の出店が並び、来場者は多様な味を楽しみました。校内の学院食堂では、おにぎりとから揚げのセットが販売され、ガラス張りで明るい食堂の雰囲気も好評でした。
生徒と保護者が主体となった多彩な企画
有志の生徒や保護者たちも独自のプログラムを企画し、イベントを盛り上げました。生徒たちはドライフラワークラフトコーナーを開設し、にぎやかな縁日を催しました。男性保護者の会は「パパカフェ」を開店し、コーヒーや紅茶、ジュースなどを提供しました。また、同校のオリジナルグッズや学校案内パンフレットが並ぶコーナーも設けられ、受験生らが熱心に見入る姿が見られました。
卒業生が駄菓子屋で母校を応援
イベントの中で特に注目を集めたのが、卒業生たちが開いた駄菓子屋です。「親子で一緒に楽しめる催しは何だろう」と相談し合い、懐かしさを味わえる駄菓子屋を企画しました。高校時代のクラスメイトで、2024年3月に卒業した4人が運営に参加し、そのうちの2人、関西学院大学生命環境学部2年の中村心優さんと山田真悠子さんが中心となりました。
学校から示された予算は2万円で、「安く仕入れようと、みんなで近くの卸問屋に行き、段ボール箱いっぱいの駄菓子を運びました」と中村さんは笑顔で振り返ります。店の看板や値札も手作りで、駄菓子に加えてアトラクションやスーパーボールくじも用意しました。山田さんは「地域の方がたくさん来てくれました。子どもたちともおしゃべりできて楽しかった。卒業しても、このような形で母校と関われてうれしい」と語りました。
在学中から広報活動に携わる卒業生の活躍
中村さんと山田さんは在学中から同校の広報活動に積極的に取り組んできました。高校3年生の時には、秋のオープンキャンパスで学校紹介のプレゼンテーションを担当し、生徒目線のアピールを盛り込んだ資料を作成しました。クリスマス礼拝や食堂のメニュー、流しそうめんなどの学校行事を生き生きと伝えました。
さらに、理系分野に関心がある受験生向けに「OJラボ」を企画し、炎色反応の実験を行いました。この独自企画がきっかけで同校への進学を決めた受験生もいたといいます。山田さんは「入学後、校内でばったり会ってお互いに『あっ!』って。受験生のモチベーションアップにつなげることができ、同じ制服を着て再会するなんて、とてもうれしかったです」と笑顔を見せました。
土曜日の学習プログラムで地域交流を深化
同校では、大学入試が一般選抜から総合型選抜に移行する中、今年度から土曜日に通常の授業を行わず、教科学習では触れない分野を掘り下げる学習体験プログラム「OJ Saturday Project」を開始しました。創造性、活動、奉仕、学習の四つのカテゴリーで構成され、28の講座が設けられています。
「OJマルシェ」はこのプログラムの一環である「学校広報企画」で運営されています。他にも、受験生の弟や妹の預かりサービス、子ども食堂、受験生相談会などを行い、卒業生もサポート役として参加しています。高校2年生の細川菜月さんは「卒業生からアドバイスをもらい、どうしたらより良い企画になるのか考えました。試行錯誤しながらみんなで協力し合い、とても成長できました」と話します。
スクラムを組んで歩み出す新たな地域交流
生徒、保護者、卒業生が一体となって盛り上げた「OJマルシェ」は、大阪女学院の魅力を伝えるとともに、地域交流の新しい“お祭り”として歩み始めました。山田さんは「大阪女学院では、何かをしたいとき、困ったとき、答えではなくヒントをくれました。自分で考えて行動し、解決する。生きる力を育ててくれました」と感謝の気持ちを語りました。このイベントは、学校と地域が共に成長するための貴重な機会となっています。



