東海大福岡高剣道部員自死訴訟、初弁論で遺族が学校のいじめ対応を厳しく追及
剣道部員自死訴訟、初弁論で学校対応を追及

東海大福岡高剣道部員の自死訴訟、初弁論で遺族が学校対応を厳しく追及

2026年3月11日、福岡地方裁判所(能登謙太郎裁判長)において、東海大学付属福岡高校(福岡県宗像市)の剣道部に所属していた男子生徒(当時17歳)が2021年に自死した問題をめぐる訴訟の第1回口頭弁論が行われました。遺族は、学校側がいじめに対して適切な対応を取らなかったことが自死の原因であると主張し、当時の剣道部顧問と学校法人東海大学(東京都渋谷区)に対して損害賠償を求めています。

遺族側が主張する学校側の安全配慮義務違反

原告である遺族側の訴状によれば、当時の剣道部顧問は、男子生徒に対するいじめが発覚した後も、いじめを行ったとされる先輩部員らに対して適切な指導を実施せず、さらに学校内に設置されているいじめ対策組織との連携も怠ったとされています。このような行動は、安全配慮義務に違反するものであり、学校法人東海大学には使用者責任があると主張しています。

また、遺族側は、顧問に気に入られていない部員が部内で弱い立場に置かれる傾向があり、これがいじめの要因となったと指摘。男子生徒は特に標的にされ、自死に至るまでの数か月間、顧問から無視されたり、練習試合への参加を認められなかったりするなど、孤立と追い詰めを経験したと述べています。

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法廷で涙の意見陳述を行った母親の訴え

初弁論では、男子生徒の母親が法廷で意見陳述を行い、「あれから5年が経過しても、息子に会えない苦しさは少しも変わっていません」と悲痛な心情を語りました。さらに、「顧問は『排除』という手段で息子を追い詰めました。命が失われたという重大な事実に、真摯に向き合っていただきたい」と訴え、学校側の責任を厳しく問いました。

一方、被告側である顧問と学校法人は、請求を棄却することを求める答弁書を提出しており、今後の裁判の行方が注目されます。

関連するいじめ加害者への訴訟の経緯

この事件では、いじめを行ったとされる先輩部員4人に対する損害賠償訴訟も別途進行しており、既に3人とは和解が成立しています。残る1人については、2025年12月に賠償を命じる判決が確定しており、いじめの事実が司法によって認められた形となっています。

この訴訟は、学校現場におけるいじめ問題と安全配慮義務の在り方を問う重要なケースとして、教育関係者や社会全体から強い関心を集めています。今後の裁判の推移によっては、学校のいじめ防止対策に大きな影響を与える可能性も指摘されています。

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