三重の支援学校生がグッズ印刷で活躍、企業受注で作業学習が進化
三重大学教育学部付属特別支援学校高等部の生徒たちが、作業学習の一環として「プリントサービス」に挑戦しています。この取り組みでは、Tシャツやトートバッグなどにイラストを印刷し、3年目となる今年度は企業や団体からの注文にも対応できるようになり、さらなる業務拡大を目指しています。
多彩な作業班でキャリア教育を実践
同校には小学部15人、中学部15人、高等部19人の計49人が在籍しており、高等部ではキャリア教育や職業教育を中心に据えています。作業班は「プリントサービス」のほか、農場でタマネギなどの野菜作りを行って出荷する「農園芸」、牛乳パックのフィルムをはがして紙すきにより再生紙などを作る「紙工芸」の三つを編成。印刷デザイン班では現在4人が活動中です。
陶芸用の窯などがあった作業棟を情報処理棟に改築する際に、業務用のプリンター2台と仕上げ機3台を導入しました。2023年度からはイラストなどの画像データを取り込み、生地に印刷する授業を開始し、週3コマの授業で約100枚を製作できる能力を培っています。
金融教育にもつながる実践的な学習
担当の立岡一宏教諭は、「お店で売られているようなものやファッションに興味がある子も多く、実際の作業工程を経験できることで、色々な選択肢を与えたい」と話します。さらに、「野菜などよりも単価が高く、売り上げや損失を意識することで、働いた成果やお金を無駄遣いしないといった金融教育にもつながる」と、この取り組みの意義を強調しています。
当初はプリントがゆがんだり斜めになったりする課題もありましたが、次第に上達。付属幼稚園のTシャツを製作するなどして口コミが広がり、学内関係から注文が増えるようになりました。3年目の今年度は、県総合博物館のオリジナルTシャツやトートバッグなど、外部の企業や団体からの依頼も手がけるまでに成長しています。
地域との連携でさらなる発展を目指す
立岡教諭は、「身近な施設で実際に売られているのを見て、『私らが作ったトートバッグを持っていた』と生徒がうれしそうだった。満足度も高く、意欲につながっている」と笑顔で語ります。市販品より格安な価格設定も特徴で、今後はさらに外部からの受注を増やしたい意向です。
今後の展望として、立岡教諭は「イベントだけでなく、日々作っていけるようにしたい。地域の企業や団体との取引に向け、どんどん外部へ発信していきたい」と話しており、地域社会との連携を深めながら、生徒たちのスキル向上と社会参加を促進する取り組みが続けられています。
