福井県初の夜間中学が開校、84歳から10代まで15人が新たな学びの一歩
福井初の夜間中学開校、84歳から10代まで15人が入学

福井県初の夜間中学が開校、多様な背景の15人が新入生に

福井県内で初めてとなる夜間中学「県立若杉中」(福井市)が4月7日に開校し、開校式と入学式が行われました。不登校のまま卒業した人や、義務教育を十分に受けられなかった人、日本語を学びたい外国人など、10代から80代までの15人がそれぞれの思いを胸に、新たな学びの一歩を踏み出しました。

最高齢84歳の武内さん、若い世代との交流に期待

入学式では、新入生たちが大きな杉の木の絵に目標を書き込んだ紙を貼り付けるセレモニーが実施されました。最高齢で入学した武内正二さん(84歳、福井市)は「再挑戦」と記し、高校卒業後に入院して中学に通えなかった経験を振り返りました。最近は引きこもりがちだったという武内さんは、「若い人と交わり、一緒に勉強したい」と入学を決意。教科書を手にした際には、「モノクロの教科書しか知らないので、色がついていてびっくり。内容も先生の教え方も全然違うと思うので、楽しみです」と笑顔を見せました。

外国人4人を含む多様な生徒が集結

若杉中の1期生15人には、ブラジル、ロシア、ペルー、中国出身の4人の外国人も含まれています。入学式で生徒代表としてあいさつしたブラジル人の須田アンドレッサさん(38歳)は、「新入生の中には久しぶりに学校に来る人もいれば、私のように日本語を学びたい人もいる。互いに助け合いながらたくさん勉強し、中学校生活で成長したい」と意気込みを語りました。

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国が推進する夜間中学設置の動き

国は2027年度までに全ての都道府県・政令市での夜間中学の設置を目指しており、福井県教育委員会も2024年2月に設置を決定。学校説明会や体験授業を開いて生徒を募集し、体験授業への参加や校長との面接を経て入学が決まりました。生徒たちは、昼間の中学と同じ教科を学びますが、一人ひとりの希望に応じて小学校の内容や日本語も学習できるように3コースに分かれて授業を受けます。卒業時期は生徒と相談しながら校長が判断します。

不登校や外国人増加に対応する教育の場

近年の夜間中学は、日本語を学びたい外国人や、不登校の生徒の受け皿としても期待されています。文部科学省の2024年度調査によると、福井県内では中学校における不登校の生徒が1075人で過去最多を更新し、県内在住の外国人も昨年12月末時点で2万772人と過去最多となりました。石田由紀子校長(57歳)は、「若杉中は年代も国籍も、学習状況も多様な方々が集まる新しい学校。笑顔であふれ、若い杉のように夢や目標に向かって、真っすぐ伸びゆく学校をみなさんとともに目指したい」と語り、多様性を尊重する教育環境の構築に意欲を示しました。

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