中学教員の時間外勤務「月45時間以下」は6割のみ 文科省調査で働き方改革の課題浮き彫り
中学教員の時間外勤務「月45時間以下」は6割のみ

中学教員の時間外勤務「月45時間以下」は6割のみ 文科省調査で働き方改革の課題浮き彫り

文部科学省が2024年度に実施した全国調査によると、公立中学校の教員で時間外勤務が月45時間以下にとどまった割合は60.5%であったことが明らかになった。この数値は、小学校の77.8%、高等学校の72.6%と比較して低く、特に中学校における働き方改革の遅れが顕著に表れた結果となった。

目標達成には依然として遠い現状

文部科学省は2023年9月に改正した指針において、「時間外勤務月45時間以下」の達成率100%を明確な目標として掲げている。今回の調査では、小・中・高等学校すべての校種において前年度比で0.8ポイントから2.9ポイントの改善が見られたものの、特に中学校では目標値に大きく及ばない状況が続いている。

労働基準法で定められた時間外労働の上限である「月45時間」を下回る教員の割合が6割強にとどまる現状について、文科省の担当者は次のように分析している。

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「働き方改革は徐々に進展していることは確認できますが、特に中学校では依然として課題が山積しています。部活動の指導や生徒への個別対応、生活指導などに多くの時間が割かれていることが要因と考えられ、一層の改革推進が不可欠です」

新たな目標「月平均30時間程度」への挑戦

さらに2023年6月に改正された教員給与特措法(給特法)では、2029年度までに時間外勤務を「月平均30時間程度」とする新たな目標が設定された。今回の調査における時間外勤務の平均時間は以下の通りである。

  • 小学校:30.6時間
  • 中学校:40.4時間
  • 高等学校:33.4時間

一見すると小学校は新目標に近い数値に見えるが、月30時間を超える教員の割合51.3%に上り、依然として過半数の教員が目標値を上回っている実態が浮かび上がった。中学校ではこの割合が80.7%、高等学校では64.0%に達している。

分布の偏りが示す改革の必要性

文科省担当者は小学校の数値についても、「平均値では目標に近づいているように見えますが、分布で詳細に分析すると、30時間を超える教員が半数以上を占めています。この層に対する働き方の見直しが今後の重要な課題となります」と指摘している。

調査結果からは、以下のような課題が明確に示されている。

  1. 特に中学校において、部活動や生徒指導に伴う時間外勤務の削減が急務であること
  2. すべての校種において、時間外勤務の分布に偏りがあり、一部の教員に負担が集中している可能性があること
  3. 「月45時間以下」という現行目標に加え、新たな「月平均30時間程度」という目標達成に向けた具体的な施策が求められていること

文部科学省では、今回の調査結果を踏まえ、各教育委員会と連携しながら教員の働き方改革をさらに推進していく方針を示している。特に中学校における部活動の在り方や業務の効率化、チームとしての指導体制の構築など、多角的なアプローチによる改善が期待されている。

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