名古屋市立大学の中高一貫校、1学年105人3クラス編成が適切と大学側が表明
広沢一郎名古屋市長が公約に掲げ、2029年度の開校を目指す名古屋市立大学付属の中高一貫校について、2026年3月16日に開催された市議会総務環境委員会において、大学側の参考人が具体的な定員案を明らかにしました。
中等教育学校としての編成計画
名古屋市立大学の佐藤慎一企画推進監は、同委員会に参考人として出席し、設置を計画しているのは「中等教育学校」であり、高校からの生徒募集は行わないことを説明しました。その上で、「1学年105人の3クラス編成が適切」との考えを示しました。
佐藤氏はこの定員について、「公立高校の1校分の定員より若干少ない人数でスタートするのが良いのでは」と述べ、教育の質を重視した規模設定を目指していることを強調しました。
6年一貫教育の特徴と利点
通学区域は名古屋市内全域とし、6年間の一貫教育を通じて、「子どもの好き、得意、興味関心、能力によって自由に選択できるカリキュラム」を組むことができると説明しました。
候補地として想定されている同大学の滝子キャンパス(瑞穂区)への設置により、以下のような教育環境の実現を目指しています。
- 生徒が興味や能力に応じて大学の講義を受講できる機会の提供
- 中学生、高校生、大学生が同一キャンパス内で日常的に共に学ぶ環境の創出
- 教育課程の連続性を活かした体系的な学習プログラムの実施
市立大学への進学制度と今後の検討課題
名古屋市立大学への進学については、現行の大学入試制度の範囲内で指定校推薦などを検討するとしながらも、「同日、同一問題による一発テストで進学の可否が決まる方法の見直し」について、大学全体で検討を進めたい意向を示しました。
この発言は、より多面的な評価方法の導入可能性を示唆するものとして注目されます。
2029年4月開校に向けた具体的なスケジュール
2029年4月の開校に向けて、以下のような段階的な準備計画が明らかにされました。
- 2026年度:定員、教育課程、入学者選抜方法などの基本方針を決定
- 2027年度:学校説明会の実施
- 2028年度:入学者選抜の実施
市側の対応と今後の調整
名古屋市総務局の吉木彰担当局長も委員会で、市として2029年度開校を目指す考えを改めて表明しました。「保護者や生徒、関心のある方々に早く具体像を示せるように取り組んでいく」と述べ、早期の情報提供に努める姿勢を示しました。
入学定員については、愛知県内全体の私立・公立高校の定員割り振りを調整する際に、「市立高校の枠で中高一貫校の定員分を確保できないか」教育委員会と調整していく方針を明らかにしました。
広沢市長の公約と市立大学の背景
広沢一郎市長は公約に掲げた学校教育改革の中で、中高一貫校の設置を重点施策の一つとして位置付けています。名古屋市立大学は1950年に創立され、医学部、薬学部、経済学部など7学部を擁し、学部学生数は4563人(2025年5月1日現在)となっています。
候補地の滝子キャンパスには、人文社会学部や総合生命理学部などが設置されており、これらの教育資源を中高一貫校の生徒にも活用する計画が進められています。



