JR西日本が最新型踏切ゲート「ライトプラス」を岡山県に導入
遮断機や警報機が設置されていない第4種踏切における事故の撲滅を目指して、JR西日本は昨年開発した最新型の安全対策設備「踏切ゲートライトプラス」を岡山県瀬戸内市の赤穂線にある踏切に県内で初めて設置しました。さらに、6日には2号機を美咲町の津山線の踏切に整備し、同社は今後も第4種踏切への対応を検討していくと表明しています。
第4種踏切の危険性と過去の事故
第4種踏切は、列車が接近していることに気付かずに横断するなどして重大な事故が後を絶たないのが現状です。岡山県内でも2023年6月、車両の進入が禁止されている津山市内の姫新線の第4種踏切で、軽トラックが踏切内に入って脱輪し、列車と衝突する事故が発生しました。幸いにも運転手と同乗者は逃げ出して無事でしたが、こうした事態を防ぐための対策が急務となっています。
踏切ゲートの進化と「ライトプラス」の特徴
JR西日本は2021年度から、第4種踏切の廃止や第1種踏切への改修を進める一方で、一時的な対策として踏切ゲートを導入してきました。これは、人や自転車が立ち止まってから線路内に入れるように設計された安全装置で、「ライトプラス」はその3代目に当たります。
ライトプラスは、人と自転車に加えてトラクターなどの小型特殊自動車でも通り抜けやすいように改良されています。前身の「踏切ゲートライト」がバーを上下に動かす仕組みだったのに対し、ライトプラスはバーを前後や斜めにも動かせるように進化させました。
さらに、車両が衝突することを想定して、バーの表面には柔らかいクッション素材を採用。万が一、車体に引っかかって閉じ込められそうになっても脱出しやすいよう、あえて折れやすくした繊維強化プラスチック(FRP)を軸に使用しています。
岡山県内での設置状況と地域の反応
3日に赤穂線で運用が始まったライトプラスの県内第1号は、農作業中の往来などで利用されていた幅約2メートルの農道につながる踏切に設置されました。高さ約80センチの位置に長さ約2メートルのバーが取り付けられています。
運用開始を見守ったJR西日本中国統括本部の山中雅司岡山保線区長は、「第4種踏切の事故は命に関わる重大な問題です。踏切ゲートの遮断機は常時下りた状態なので、踏切を左右確認なしで横断することはできず、安全性が向上します」と説明しました。
近くの宗三自治会の男性役員は、「開閉に一手間かかりますが、むしろ安全装置があることで利用者がより注意を払うようになることを期待しています」と語り、新設備への期待を込めています。
今後の展開と目標
同社によると、岡山県内にある第4種踏切74か所のうち、2024年度末までに42か所に初代の踏切ゲートやライトを設置しました。2025年度は、ライトプラスを2か所に加え、8か所でライトを整備する予定です。JR西日本は、これらの取り組みを通じて、第4種踏切での事故ゼロを目指し、継続的な安全対策を推進していく方針です。



