北海道のJR留萌線が、ついにその長い歴史に終止符を打った。最後の区間となる石狩沼田―深川間(14.4キロ)が3月31日、最終運行日を迎え、これにより留萌線は完全に廃線となった。この日は秩父別駅でセレモニーが行われ、多くの鉄道ファンや地域住民が集まり、最後の別れを惜しんだ。
開業から116年の歩み
留萌線は1910年に開業し、北海道の産業発展を支える重要な役割を果たしてきた。特に石炭やニシンの輸送に貢献し、地域経済を活性化させた。また、地域住民の日常の足としても親しまれ、1999年にはNHK連続テレビ小説「すずらん」の舞台として取り上げられ、全国的に知名度を高めた。
段階的な廃止の経緯
しかし、乗客数の減少と長年にわたる赤字経営が続き、段階的な廃止が進められてきた。2016年12月には留萌―増毛間が、2023年4月には留萌―石狩沼田間がそれぞれ廃止され、残る石狩沼田―深川間の運行終了により、全線が廃止される運びとなった。
最終列車の出発
最終列車は定刻を20分あまり過ぎた午後9時34分、石狩沼田駅を出発した。大勢の住民や鉄道ファンが見送る中、列車はゆっくりと駅を離れ、留萌線の最後の旅路へと向かった。帯広市の自営業女性(44歳)は、北海道沼田町の出身で、「時代の流れだから仕方ないと感じるが、故郷の思い出が一つなくなると思うと寂しい」と感慨深げに語った。
廃線後の活用計画
廃線後、沼田町はJR北海道から石狩沼田駅舎を借り受け、観光案内や情報発信の拠点として活用する計画を進めている。これにより、駅舎は新たな役割を担い、地域の活性化に貢献することが期待されている。
留萌線の廃止は、鉄道ファンだけでなく、地域住民にとっても大きな節目となった。歴史的な役割を終えたが、その記憶は今後も語り継がれていくことだろう。



