大阪メトロ、万博で使用したEVバスの転用を正式に断念 安全性の懸念が解消されず
大阪メトロは3月31日、大阪・関西万博で来場者輸送に使用された「EVモーターズ・ジャパン」(北九州市)製の電気自動車バスについて、閉幕後の路線バスなどへの転用を断念したと正式に発表しました。同社は「当社が求める安全性を確保することは困難と判断した」と説明しており、車両の安全面に関する懸念が払拭されなかったことが主な理由です。
対象は大型・小型・超小型の計190台 路線バスや実証実験への活用が想定されていた
メトロによると、対象となるバスは大型、小型、超小型の合計190台にのぼります。これらの車両は万博終了後、通常の路線バスとしての運用や、自動運転バスの実証実験への転用が計画されていました。しかし、技術的な課題や安全基準への適合性に問題が生じ、継続的な使用が見送られることとなりました。
購入費は約75億円 補助金を活用した公共事業として注目
大阪メトロの100%株主である大阪市は、市議会での答弁で、大型と小型の計150台の購入費が約75億円であったことを明らかにしています。このうち、40億円を超える金額が国と大阪府、大阪市からの補助金によって賄われていました。公共資金を投入したプロジェクトとして、その行方が注目されていましたが、今回の転用断念により、投資効果が限定的となる可能性が浮上しています。
EVモーターズ・ジャパン製のバスは、万博期間中は来場者の移動手段として活用されていましたが、閉幕後の持続可能な利用には至りませんでした。 大阪メトロは、今後の対応について詳細な検討を続けるとしていますが、現時点では車両の処分や代替策に関する具体的な方針は示されていません。この決定は、環境に配慮した交通手段の導入を目指す中で、安全性と実用性の両立の難しさを浮き彫りにする事例となりそうです。



