JR美祢線のBRT復旧計画、バス運行本数の増加と専用道整備の課題が浮き彫りに
2023年の大雨により全線不通となったJR美祢線のバス高速輸送システム(BRT)での復旧に向けて、法定協議会「美祢線沿線地域公共交通協議会」の第2回会合が2月17日、山口県庁で開催されました。この会合では、BRT整備に関する事務局案が提示され、バスの運行本数を従来の鉄道の約1.5倍に増加させる一方、専用道の設置については費用対効果が低いとして慎重な検討が必要との見解が示されました。
事務局案の詳細:運行本数の増加と専用道整備の課題
協議会事務局を務める山口県交通政策課によると、事務局案は厚狭駅から長門市駅間で実施された代行バスによる実証実験の結果を基に策定されました。この案では、バスの運行本数を鉄道時代の1.5倍程度に増加させることが盛り込まれており、利用者の利便性向上が図られます。さらに、通常便と快速便の2ルートでの運行や、バス接近時に信号を青にする公共車両優先システム(PTP S)の導入も提案されています。
一方、専用道の整備については、事務局が検討した3つのパターンにおいて、時間短縮効果がわずか1分程度にとどまる一方で、約21億円から約45億円の費用がかかるとの試算が示されました。この結果を受け、事務局は「速達性や定時性の向上を目的とした専用道の整備は費用対効果が低くなる見込み」と結論付け、専用道の必要性については慎重に検討する方針を明らかにしました。
協議会での議論と今後の展望
会合では、委員からBRT整備の方向性について活発な意見交換が行われました。終了後、会長を務める平屋隆之副知事は、「BRT整備の大きな方向性を示し、定時性や速達性の確保、利便性の向上について委員から貴重な意見をいただくことができた」と述べました。さらに、「次回以降の会合では、これらの意見を反映させ、より良い形の計画を作り上げるために検討を深めていきたい」と今後の取り組みに意欲を示しました。
この協議会は、美祢線沿線地域の公共交通の再生に向けて重要な役割を果たしており、今後の議論を通じて、持続可能で効率的な交通システムの構築が期待されています。関係者は、地域住民のニーズに応えつつ、財政的負担を考慮した最適な解決策を模索していく方針です。



