日本郵便、速達郵便の遅延を非公表 山口―新潟間で輸送方法切り替えが原因
日本郵便、速達遅延を非公表 輸送方法切り替えで配達遅れ

日本郵便、速達郵便の遅延を非公表 山口―新潟間で輸送方法切り替えが原因

日本郵便が提供する速達郵便や配達日指定郵便物の一部において、定められた配達日の翌日以降に配達される遅延が発生していたことが明らかになった。特に山口県から新潟県宛ての郵便物で顕著で、同社はこの事実を公表していなかった。遅延の原因は、2024年4月に実施された輸送方法の切り替えに伴うもので、労働時間規制強化による「2024年問題」への対応として長距離トラックから航空輸送に変更した際に生じたという。

速達サービスで遅延発生 利用者は高額料金を支払い

速達や配達日指定は、通常の郵便よりも高い料金を支払って利用される有料サービスであり、入試書類や契約書、選挙関連書類など期限が定められた重要書類の配送に広く活用されている。日本郵便の公式サイトでは、山口から新潟宛ての午後差し出し速達は翌日夕方までの配達を保証しているが、実際には一部の郵便物が翌々日などに遅れていたことが確認された。

同社によると、輸送方法の検証を経て2024年11月には再びトラック輸送に戻し、遅延は解消されたという。しかし、この期間中に遅延が生じた郵便物の件数について、日本郵便は「配達ルートの記録がないため正確な把握は困難」としつつも、推計で約70件に上ると説明している。

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非公表の遅延 他の区間でも発生の恐れ

日本郵便は、山口―新潟間と同様に一定期間航空輸送に切り替えていた区間が他にも存在することを認めており、他の地域でも同様の遅延が起きている可能性があると関係者は指摘する。遅延期間中、同社はこの事実を公表せず、利用者は公式に示された配達日を前提にサービスを利用していたとみられる。

同社のマニュアルでは、速達の遅延について利用者から申し出があった場合、速達料金を返還する規定がある。今回の山口―新潟間についても、申し出を受けて返還を行ったという。朝日新聞の取材に対し、日本郵便は「長期にわたり速達遅延を発生させ、お客様にご迷惑をおかけした」として、この区間について近く公表する方針を示した。

「2024年問題」対応が背景 輸送力低下と人手不足

今回の遅延の背景には、労働時間の規制強化により輸送力が低下し、人手不足が深刻化する「2024年問題」への対応がある。日本郵便はこれに対処するため、2024年4月に長距離トラックから航空輸送への切り替えを実施したが、これが配達遅れを引き起こす結果となった。

速達郵便の遅延は、重要な書類の到着が遅れることで実害を生む可能性があり、信頼性の低下が懸念される。同社は今後、輸送方法の再検討や透明性のある情報公開が求められる状況だ。

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