九州の未来を考える座談会、広域交通インフラ整備の緊急性で一致
読売新聞西部本社は3月13日、九州・山口・沖縄の将来像を探る連載企画「未来創造 2050」の一環として、行政、経済界、有識者の3氏による座談会を熊本市のホテルで開催しました。この座談会では、人口減少が深刻化する中で、拠点都市間を結ぶ広域交通インフラ網の整備を加速することが急務であるとの認識で参加者が一致しました。
人口減少時代の都市連携と交通網の重要性
座談会には、九州市長会の大西一史会長(熊本市長)、九州経済連合会の池辺和弘会長(九州電力会長)、元総務大臣の増田寛也氏(野村総合研究所顧問)が出席しました。大西氏は、人口減少の課題に直面する中で、各都市が有機的につながる状態をいかに構築するかが鍵だと強調しました。具体的には、中九州横断道路(熊本市―大分市)など、九州の横軸を形成する道路の全線開通を急ぐべきとの考えを示しました。
東九州自動車道の自動運転活用提案
池辺氏は、暫定2車線区間が多い東九州自動車道について言及し、ドライバー不足の解決策として、4車線化して外側車線を自動運転専用にするアイデアを提案しました。「ドライバー不足の現状を踏まえ、4車線にして外側を自動運転にするのが有効な手段だと考えます」と述べ、技術革新を活用した交通インフラの効率化を訴えました。
豊予海峡ルート構想と国家プロジェクト化
増田氏は、九州と四国を結ぶ豊予海峡ルート構想について、「四国、中国、関西地方との経済循環を創出することが重要です。国家プロジェクトとして位置づけ、財源や整備方式にも工夫を凝らす必要があります」と指摘しました。これに対し、池辺氏は「ぜひ実現させていただきたい」と賛意を示し、大西氏も「九州と四国がつながれば、日本の潜在力が向上し、経済波及効果は非常に大きいでしょう」と語り、地域間連携の重要性を強調しました。
熊本都市高速道路構想の進展
熊本市中心部と熊本空港などを結ぶ熊本都市高速道路構想については、大西氏が「今年中に具体的なルートを示す段階まで進められる見込みです」と述べ、池辺氏も整備への支持を表明しました。この構想は、地域の交通アクセス改善に貢献することが期待されています。
座談会を通じて、参加者らは、人口減少時代における九州の持続可能な発展には、広域交通インフラの整備と技術革新の融合が不可欠であるとの共通認識を深めました。今後の政策議論や実現に向けた動きが注目されます。



