東北新幹線連結分離トラブル、運輸安全委が経過報告書を公表
昨年3月に発生した東北新幹線の連結器分離トラブルについて、国の運輸安全委員会は2月19日、中間報告にあたる「経過報告書」を公表しました。報告書では、連結部で連結や分離を動作させる「てこ」が、指令を出していないのに不規則に開閉動作を繰り返していた事実が明らかになりました。調査は継続しており、今後最終報告書を取りまとめる予定です。
2度発生した連結分離事案
事案は昨年3月6日午前11時半ごろ、上野―大宮間を時速約60キロで走行中の「はやぶさ・こまち21号」で発生しました。連結器が分離し、自動ブレーキが作動して列車は停車しました。さらに、2024年9月には古川―仙台間を時速約315キロで走行中の「はやぶさ・こまち6号」でも同様の連結器分離が発生しています。
同型車両で2度以上列車分離が起きたため、運輸安全委は深刻な事故につながりかねない重大インシデントとして調査を開始しました。これらの事案は、安全運行に重大な懸念を投げかけるものとして注目されています。
「てこ」の不規則な開閉動作
経過報告書によると、連結部には車両同士を連結・分離する「連結錠」があり、これにつながる「てこ」の開閉で作動する仕組みでした。てこは通常、運転席からの指令で動作しますが、分離後の作業員確認時や車庫への移動中、車庫内での調査官確認時に、指令なしで開閉動作を繰り返していたことが判明しました。
意図しない開閉動作の原因については現在も調査中で、詳細な分析が進められています。また、分離が発生した現場には19.6度の勾配があり、この状況が影響した可能性についても検証が行われています。
JR東日本による再発防止策
調査対象の連結分離について、JR東日本は昨年12月、連結器を制御する装置の電気的な誤出力が原因との調査結果を発表しています。再発防止策として、仮に誤出力が起きても連結器が外れない仕組みを全約90編成に設置することを明らかにしました。
運輸安全委は、これらの事案を踏まえ、鉄道システム全体の安全性向上に向けた取り組みを強化しています。今後の調査結果が、新幹線ネットワークの信頼性確保にどのように貢献するかが注目されます。



