北陸新幹線延伸、8ルートの建設費試算が明らかに
北陸新幹線の敦賀(福井県敦賀市)から新大阪(大阪市)までの延伸区間について、与党が検討している8つのルート案に対し、国土交通省が建設費の試算をまとめたことが明らかになった。この試算には将来的な物価高騰の影響が織り込まれており、その額は1兆7000億円から7兆9000億円と大きな幅がある。与党は沿線自治体やJRの意向、費用対効果などを総合的に判断し、今国会中にルートの絞り込みを目指す方針だ。
8ルート案の建設費詳細
読売新聞が入手した資料によると、8ルート案の中で最も建設費が低いのは、米原駅(滋賀県米原市)で東海道新幹線に乗り換える「米原ルート(乗り換え)」である。一方、2016年に当時の与党である自民党と公明党が決定した「小浜・京都ルート」については、京都市内に設置予定の新駅を桂川駅付近とする場合で5兆5000億円、京都駅南側に南北方向に建設する場合で5兆8000億円と試算された。
建設費の負担構造
建設費は、事業主体である国交省の外郭団体がJRから得る線路などの貸付料が充てられ、残りを国と沿線自治体が2対1の割合で負担する仕組みとなっている。
延伸計画の経緯と課題
延伸計画は一時「小浜・京都ルート」に決まったものの、資材費や人件費の高騰により、当初2兆1000億円と見込まれた建設費が大幅に膨らむことが判明。さらに、京都市内では地下トンネルが通る予定の地域で、住民から地下水への影響を懸念する声が相次いだ。これを受け、自民党と新たに連立を組んだ日本維新の会が8ルート案を提示し、与党で再検討することとなった。
試算結果は、近く開かれる与党のプロジェクトチーム内の委員会で示される予定であり、今後の議論の行方が注目される。



