大阪・ミナミの不動産不正登記事件 司法書士ら3人を再逮捕
大阪府警は3月4日、大阪の繁華街・ミナミ(大阪市中央区)の不動産の持ち主になりすまし、無断で所有権の移転登記をしたなどとして、司法書士の松本稜平容疑者(34)=同市中央区=を有印私文書偽造・同行使と電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで再逮捕しました。
同時に、無職の間仲貴博容疑者(50)=岡山県倉敷市=と自営業の長田真晴容疑者(57)=静岡県藤枝市=も同容疑で逮捕されています。府警は、松本容疑者が違法な不動産取引で金をだまし取る「地面師」グループの一員であり、他の2人は「闇バイト」で集まったとみて詳細な調査を進めています。
虚偽の登記申請手口を解明
捜査関係者によると、松本容疑者らは2024年11月から12月にかけて、大阪市天王寺区に所在する不動産賃貸会社の虚偽の臨時株主総会議事録などを法務局に提出。間仲容疑者が同社の代表に就任したとする虚偽の登記を申請しました。
さらに、同社が所有する大阪市中央区の不動産について、長田容疑者が取締役を務める別会社に所有権が移転したとする虚偽の登記申請も行った疑いが持たれています。3人とも容疑を認めていると伝えられています。
秘匿性の高いアプリ経由で指示か
事件の舞台となった不動産は、大阪・ミナミの繁華街「道頓堀」エリアに位置しています。松本容疑者の逮捕は今回で3回目となり、過去にはJR大阪駅北側の「うめきた」エリアに近い土地・建物の持ち主になりすまし、不動産会社に売却話を持ちかけて4億円超の代金を詐取しようとした詐欺未遂容疑などで逮捕・起訴されています。
捜査の過程で、グループの連絡手段も明らかになってきました。松本容疑者のスマートフォンを解析した結果、秘匿性の高いアプリケーションを介して何者かから依頼を受けていた記録が確認されました。府警はさらに上位の指示役が存在する可能性も視野に入れ、グループの全容解明に力を注いでいます。
地価上昇エリアで相次ぐ地面師事件
今回の再逮捕容疑の舞台となったミナミ一帯では、地価の上昇が継続しており、地面師の関与が疑われる事件が相次いで発生しています。昨年には、ミナミのビル3棟を不正に売買し、14億円超をだまし取ったとして、男性2人が詐欺罪で有罪判決を受けました。
大阪府警は、不正登記を利用した金融犯罪の防止に向け、関係機関との連携を強化するとともに、闇バイトの募集経路や資金洗浄の手口についても徹底した捜査を進める方針です。地元の不動産業界からは、取引の透明性向上を求める声が高まっています。
