留萌線石狩沼田―深川間が最終運行 116年の歴史に幕 沿線住民や鉄道ファンが感謝の別れ
留萌線石狩沼田―深川間が最終運行 116年の歴史に幕 (31.03.2026)

116年の歴史に幕 留萌線石狩沼田―深川間が最終運行

JR留萌線の石狩沼田―深川間(14.4キロ)は3月31日、最後の運行日を迎えました。1910年の開業以来、116年にわたって地域経済や暮らしを支えてきた鉄路に、沿線住民や鉄道ファンが「お疲れさま」「ありがとう」と感謝の言葉をかけ、別れを惜しみました。

秩父別・北秩父別駅 思い出づくりに貢献したイベント

元秩父別町地域おこし協力隊員の酒井優斗さん(30)は、秩父別駅と北秩父別駅でのイベントを発案してきました。最終日には北秩父別駅ホームで列車の出迎えや見送りを行い、「ありがとう北秩父別駅」の横断幕を掲げて乗客らに笑顔で声をかけました。

酒井さんは新潟県出身で、2022年に町の道の駅運営担当者として採用されました。「着任当時、北秩父別駅舎はまだレトロな木造の建物で、その雰囲気にひかれた」と振り返ります。廃線が話題になると、「思い出づくりに貢献できれば」と3年にわたりイベントを開催。昨年10月には秩父別駅でハロウィーンイベントを開き、約6000個のカボチャで駅舎を飾りました。12月には北秩父別駅でクリスマスパーティーを実施し、駅舎を電飾で輝かせ、約80人で最終列車を見送りました。

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酒井さんは「心にぽっかり穴が開いたような気持ち。皆さんの記憶にとどめてもらえるように廃線後もイベントを考えたい」と語っています。

石狩沼田駅 町の中心としての役割を継承

石狩沼田駅で開かれた「お別れセレモニー」には、地元の横山茂・沼田町長やJR北海道の島田修会長らが出席。吹奏楽団「沼田吹ガールズ」の演奏が流れる中、住民や鉄道ファンらが午前11時半頃出発した深川行き普通列車を見送りました。

駅前では廃線発表後の2024年1月以降、イベント開催などにぎわい創出の取り組みが進められました。最終日も「ありがとう留萌本線フェスタ」と題し、町内の飲食店事業者らがビールやギョーザなどを販売しました。

「石狩沼田駅ラストラン実行委員会」の村上欣喜実行委員長は「駅は町の中心でありシンボル的存在。駅舎を残して後世につなげることが大事だし、今後も町の観光拠点として活用していきたい」と展望を口にしました。

北一已駅 道外ファンも惜別の思い

難読駅として知られる深川市の北一已(きたいちやん)駅にも多くの鉄道ファンが詰めかけ、別れを惜しみました。川崎市の会社員、橋本翔太さん(37)は大学時代から留萌線に通い続けた一人です。最近は年に2~3回乗車し、留萌―石狩沼田間が廃止される前年の2022年夏には「緑に囲まれた留萌線に心がいやされた」といいます。

段階的に廃止されるたび、最終運行の日には最終列車に乗ってきた橋本さんは「廃線後も戻ってきたい。こんなにいいところはなく、僕の心の古里だから」と語りました。

留萌線の石狩沼田―深川間は、116年の長きにわたって地域の生活と経済を支えてきました。最終運行を迎えたこの日、沿線各駅では住民や鉄道ファンたちが感謝の気持ちを込めて列車を見送り、歴史的な一幕に幕を下ろしました。

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