羽田事故の再発防止策、新管制システム導入が遅延 誤作動問題で
羽田事故対策の新管制システム、導入遅れ 誤作動で

2024年1月に羽田空港で発生した日本航空(JAL)と海上保安庁機の衝突事故を受け、国土交通省が再発防止策として導入を進める管制システムの新機能が、予定された時期を過ぎても実装されていないことが明らかになった。同省への取材で判明したもので、システムの誤作動が原因とみられる。

新機能の概要と現状

新たに導入予定の機能は「滑走路占有監視支援機能」の拡張版で、着陸機や出発機がいる滑走路に別の機体が誤って進入しようとした際、管制官のモニター上で滑走路の色が黄色に変わり、航空機情報が赤色で表示される仕組みだ。現在も羽田、成田、中部など主要7空港で稼働中だが、新機能は警報音を追加するなど、より確実な注意喚起を目的としている。

第一段階として、画面表示に加えて1秒間に5回の警報音を発する機能は2024年10月末に導入された。しかし、第二段階の機能では、複数の空港で誤作動が発生し、導入が遅れている。具体的には、システムが誤って滑走路占有を検知し、不要な警報を発するケースが報告されている。

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事故当時のシステム状況

運輸安全委員会の調査によると、事故当時、既存のシステムは正常に作動していた。JAL機が着陸しようとする滑走路に海保機が進入した際、システムは注意を促したが、管制官がそれに気づくまでに1分以上を要した。この人的ミスを防ぐため、音声警報を含む新機能の追加が決定された。

専門家の見解

航空安全の専門家は、システムの誤作動が管制官の信頼を損ねる可能性を指摘する。不要な警報が頻発すれば、管制官が警報を無視する習慣が生まれ、本当の危険を見逃すリスクが高まる。国土交通省は誤作動の原因を調査し、修正プログラムの開発を急いでいるが、完了時期は未定だ。

関係者によると、システムの調整にはさらなる時間が必要で、導入が数カ月から1年程度遅れる可能性もある。同省は「安全性を最優先に、確実な動作が確認できるまで導入を見送る」と説明している。

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