福岡市議会の主要会派の議員らが10日、開会した6月定例会に路上喫煙を規制する条例の改正案を提案した。天神やJR博多駅周辺の指定地区では、現行の歩きたばこの規制に加え、路上で立ち止まっての喫煙も全面的に禁止する。さらに、公園や広場などの公共空間も禁煙の対象に加え、加熱式たばこも規制対象とする。分煙施設の整備を明記し、受動喫煙防止を一層推進する。
現行条例の課題と改正の背景
改正するのは、2003年施行の「人に優しく安全で快適なまち福岡をつくる条例」。現行では、指定する路上禁煙地区(天神・大名、博多駅周辺)での歩行中や自転車に乗りながらの喫煙を禁止し、違反者には2万円以下の過料を科している。しかし、立ち止まっての喫煙や路上以外の公園などは規制の対象外で、市民から「観光客が多く訪れる中で、こんな環境でいいのか」といった声が寄せられていた。公園内の喫煙スペースから漏れる煙に対する苦情もあり、市議会では他都市の状況を視察するなどして検討を進めてきた。
改正案の具体的な内容
改正案では、路上喫煙を「不特定多数の者が通行し、又は利用する道路、公園、広場その他の公共の場所で喫煙すること」と明確に定義。指定地区での公園や広場での喫煙も禁止する。加熱式たばこも規制対象とし、受動喫煙防止の観点から、より厳格なルールを設ける。
改正案が議決されれば、市は1年程度の周知期間を設け、公園などに標識や分煙施設を整備していく方針。提出者の一人である津田信太郎市議(自民)は、「市としてきれいな街をしっかりつくっていくとともに、喫煙者にも分煙施設を整備して、共存できる街づくりを進めたい」と述べている。
今後のスケジュールと影響
改正案は今後、市議会で審議される見通し。可決されれば、福岡市の中心部で喫煙できる場所が大幅に制限されることになる。観光客や市民への周知徹底が求められ、喫煙者にとっては不便が生じる一方、受動喫煙防止や街の美化が期待される。市は分煙施設の整備を進め、喫煙者と非喫煙者の共存を目指す。



