東京都世田谷区が1966年に事業計画を決定した区道「主要生活道路106号」(通称・恵泉通り)について、全区間が開通する見通しが立ったことが明らかになった。一部土地を占有していた住民側が2027年3月末までに土地を明け渡すことで合意し、区は2028年3月末の道路完成を目指す。
60年にわたる事業計画
区道路事業推進課によると、恵泉通りは経堂3丁目から船橋5丁目までの住宅街を南北に結ぶ片側1車線の道路で、幅員は11メートル、延長は420メートル。区が1966年に事業に乗り出すと、反対する地権者らが用地買収の差し止めを求める訴訟を起こし、土地収用が遅れた経緯がある。
部分開通と残された課題
用地取得が完了した約300メートルは1996年から2008年までに供用が開始された。しかし、残る一部区間(112メートル)では、区が2017年3月に土地の所有権を取得した後も住民が明け渡さず、通行禁止区間が残っていた。区は土地収用法に基づく行政代執行を東京都に求めることも視野に交渉を進め、住民側が立ち退くことで合意した。
開通による効果
開通すれば地域の利便性が向上し、緊急車両の通行も可能になるため、安全面や防災面での機能向上が期待される。23日の区議会都市整備常任委員会で報告があり、保坂展人区長は24日の定例記者会見で「長い経過があったが、話し合いで互いを理解しながら合意できて良かった。区の南北交通はネックであり、通行できれば交通の潤滑性に貢献できる。道路事業の完成を実現していきたい」と述べた。



