国土交通省は10日、バスや鉄道の利用が難しい「交通空白」地区が全国で2740か所に上ったと発表した。昨年の調査から約680か所増加しており、地域の生活や経済に深刻な影響を及ぼす恐れがあるとして、国交省は自治体への支援を強化する方針を打ち出した。
交通空白地区の現状
発表によると、今年2月から5月にかけて全国の自治体を対象に実施した調査で、交通空白地区は前回調査(2057か所)から大幅に増加した。交通空白地区全体の面積は日本の国土の約3割を占めるという。一方で、昨年の調査時から交通空白が解消された地区も200か所余り存在するが、新たに交通空白となった地区の数がそれを大きく上回っている。
増加の背景
交通空白地区増加の主な要因として、バス路線の減便やタクシー事業者の減少が挙げられる。特に地方部では人口減少や運転手不足が深刻化しており、公共交通機関の維持が困難になっている。
政府の対策
国交省は2025年度から2027年度までを交通空白地区解消の集中対策期間と位置づけ、関連法の制定などに取り組んでいる。今回の調査結果を受け、空白地区の解消に向けた体制を整備している自治体を認定し、予算支援などを行う新たな制度を今年度から開始する方針だ。
金子国土交通大臣は10日の記者会見で、「交通空白は地域と個人の成長の機会を奪い、生活や経済に大きな影響を及ぼしている」と指摘し、取り組みをさらに進める考えを示した。



