世界保健機関(WHO)は15日、大西洋を航行中のクルーズ船「MVホンディウス」で発生したハンタウイルスの集団感染について、追加検査を実施した米国人乗客1人が陰性と確認されたと明らかにした。これまでに8人の感染が確認されており、さらに2人に感染の疑いがある。
感染拡大の状況とWHOの対応
WHO幹部のバンケルコフ氏は記者会見で、これまでの解析ではウイルスの感染力が高まったことを示す変異は確認されていないと述べた。同氏は「現時点でパンデミックのリスクは低い」としつつ、警戒を呼びかけた。
船内で確認された「アンデス型」ウイルスの潜伏期間は最長で約6週間とされる。乗客約120人はスペイン領カナリア諸島テネリフェ島で下船し、それぞれの出身国などに移動。WHOは管轄する各国政府に対し、乗客らに「自宅または施設での42日間隔離」を勧告している。
船の現在地と今後の予定
運航するオランダの会社によると、MVホンディウスには乗員と医療関係者の計27人が残り、オランダのロッテルダム港に向かっている。18日にも到着する見込みで、到着後は乗員らの健康診断や船の消毒作業などが行われる予定。
ハンタウイルスはネズミなどの齧歯類が媒介するウイルスで、感染すると発熱や出血などを引き起こす。今回の集団感染は、クルーズ船内での衛生管理の重要性を改めて浮き彫りにした。



