SNS起因の犯罪被害、小学生が10年で4倍に急増 警察庁が対策を呼びかけ
2025年にSNSがきっかけで犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは、前年から80人増えて1566人に上ったことが警察庁の発表で明らかになった。このうち小学生の被害は167人で、前年比で31人増加し、過去10年間で約4倍に急増している。警察庁は26日にこれらのデータを公表し、スマートフォンの利用制限が可能な「ペアレンタルコントロール機能」の活用を呼びかけている。
性犯罪が目立つ被害の実態
過去10年間を振り返ると、SNS起因の犯罪被害に遭った子どもは2019年の2082人をピークに減少傾向にあったが、2025年には増加に転じた。被害の多くは、インスタグラムやX(旧ツイッター)などのSNSを通じて面識のない加害者と知り合い、児童買春などの性犯罪に巻き込まれるケースが目立っている。
小学生の被害を罪種別にみると、不同意わいせつが55人、児童ポルノが45人、不同意性交等が24人と、性犯罪が大半を占めた。特に「重要犯罪等」に限定すると、被害児童は598人で、前年から140人増加し、10年間で14倍に急増している。不同意性交等、不同意わいせつ、略取誘拐がほとんどを占めており、深刻な状況が浮き彫りになっている。
専門家からは規制強化の声
日本大学教授の末冨芳氏(教育行政学)は、学校現場から対応しきれない悲鳴が上がっていると指摘。未成年へのSNS規制や、ディープフェイク作成を含む性犯罪全体の厳罰化、治療命令の導入を求める声を上げている。子どもたちのSNSトラブルは、深刻な性犯罪被害事案を含んでおり、早急な対策が求められている。
警察庁は、対策として保護者向けにペアレンタルコントロール機能の利用を促す一方、SNS事業者との連携強化も検討している。この問題は、デジタル時代における子どもの安全確保の課題として、社会全体で取り組む必要がある。



