B型肝炎訴訟で国が和解拒否、腎疾患も救済対象に拡大求める福岡地裁の和解案
B型肝炎訴訟で国が和解拒否、腎疾患救済拡大案

集団予防接種が原因とされるB型肝炎をめぐり、腎疾患との因果関係が争われている訴訟の口頭弁論が12日、福岡地裁で行われた。三井教匡裁判長は因果関係を認める所見を示し、和解を勧告していたが、国側はこれを拒否した。今後は判決による解決が図られる見通しである。

和解案の内容と双方の反応

福岡地裁が示した和解案について、原告側は「成立すれば救済対象が広がる画期的な内容」と評価した。一方、国側は「係争中の訴訟についてはコメントできない」としている。

B型肝炎訴訟の背景

注射器の使い回しによりB型肝炎ウイルスに感染した人は、特別措置法などに基づき、提訴して和解すれば国から給付金を受け取れる。金額は慢性肝炎で最大1250万円、肝がんや重度の肝硬変で最大3600万円などとなっている。しかし、腎疾患は現在の救済対象外である。

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原告のケース

原告は大分県の男性(64歳)で、慢性肝炎を患い、2012年に成立した和解により1250万円の給付を受けた。その後、末期腎不全となり、2014年から人工透析治療を受けている。原告側は、腎不全はB型肝炎ウイルスへの免疫反応が原因だとして、肝がん患者と同額の補償を求め、2016年に提訴した。

和解案の詳細

和解案では、男性の腎疾患について、要因となりうる別の感染症などもなく、「B型肝炎ウイルス感染と因果関係を有する」と認定。男性は週3回の透析を生涯続けることになり、日常生活にも多大な支障が生じているなどとして、損害額は3600万円と算定。すでに支払われた給付金を差し引くなどして、国に2444万円の支払いを求めることができるとした。

今後の見通し

国が和解を拒否したため、裁判所は判決によって解決を図ることになる。原告の男性は「そもそもB型肝炎に感染したのは国の責任。腎疾患も救済対象に含めるべきだ」と述べている。この訴訟の行方は、同様の症状に苦しむ他の患者にも影響を与える可能性がある。

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